2009年2月17日10時47分

大統領が哀悼の言葉、韓国人初の枢機卿死去

金寿煥樞機卿の遺体が置かれたソウル市内の明洞聖堂では各界から弔問に訪れた人々が列を作った=17日

 元韓国カトリック教会ソウル大教区長の金寿煥(キム・スファン)枢機卿が16日、老衰のためソウル市内の病院で死去した。86歳。韓国大統領府は同夜、「国家として大きな損失だ」とする李明博(イ・ミョンバク)大統領の哀悼の言葉を発表した。



 22年5月、韓国大邱(テグ)市生まれ。69年にローマ教皇庁から当時最年少で枢機卿に任命され、韓国人初の枢機卿に。天主教ソウル大教区の教区長を30年間務め、韓国カトリック教会の最高指導者として活躍した。



 また、韓国の民主化運動でも指導的役割を果たし、当時の朴正熙(パク・チョンヒ)、全斗煥(チョン・ドゥファン)両大統領らの軍事政権を批判。韓国社会に大きな影響を与えた。