2023年3月18日08時17分

世界宣教祈祷課題(3月18日):トルコ・シリア

執筆者 : 奥山実

世界宣教祈祷課題(3月18日):トルコ・シリア
トルコのハタイ県で被災した建物(写真:米国務省)

地震発生から1カ月以上たつトルコとシリアでは、時折余震が続き、被災者の恐怖心をあおっている。5万人以上の犠牲者を出したマグニチュード7・8の地震は、150万人の家屋を奪い、被害額は膨らみ続けている。経済学者や政府関係者らによるとその額は、26億米ドル(約3500億円)以上になるとみられる。

児童伝道に取り組む宣教団体「チャイルド・エバンジェリズム・フェローシップ」(CEF)は、シリアとトルコの両国に現地人スタッフを置いている。シリアで働いているスタッフの一人は言う。

「私たち、たった今、ようやく泊まる所を見つけることができました。しかし食べ物はなく、凍えるような気温で、子どもたちの体は氷のようです。私たちは、700人の子どもたちと親たちに奉仕しています」

「親たちは、ここには子どもたちのための食べ物がないと嘆いています。1時間に数回の揺れがあり、あるお母さんは、5日間寝ていないと話していました。もはやここは、これ以上ないくらいに荒れ果てているのです。どうか祈ってください」

CEFの現地パートナーは「被災者キャンプでは食料やプライバシーが必要ですし、小さな子どもたちにはおむつが必要です。子どもたちは寒くて、疲れて、怖くて、食べられないし、おねしょもします。どうやって子どもたちの安全を確保したらいいのか分かりません。外は氷点下なので、寒さで死んでしまうのではと心配です。でも建物の中に入ったら壁が倒れてくるんじゃないかと心配なのです」と述べる。

悲劇の真っただ中で、現地の信者はイエスの慰めを伝えている。CEFは、言葉や文化はもちろんのこと、子どもたちやその家族に効果的に福音を伝える方法を知っている国内の信者と協力している。

世界中のCEFのスタッフが「Hope for Turkiye/Syria」(トルコ・シリアの希望)を結成し、「Bags of Hope」(希望の袋)と呼ばれる救援物資の配布を計画している。希望の袋には、食料品、おもちゃ、学用品、そしてCEFの小冊子『Do You Wonder Why?(なぜだろうと思うかい?)』などが入っている。

CEFの関係者は「私たちの小冊子『Do You Wonder Why?』が、一刻も早く、必要な膨大な量(そして必要な言語)で印刷できるよう、祈ってほしいのです」と語った。これが今まさに印刷中だ。多くの被災者らにこれが届くよう祈ろう。

また、地震から1カ月以上が経過したが、今も動揺している子どもたちとその家族がいる。これらの人々のために祈ろう。物理的な援助を必要とする人たちの必要が満たされるように、そして何よりも、悲しんでいる人たちの近くにいて、慈しみと慰めで彼らを守ってくださる主を求めよう。

■ トルコの宗教人口
イスラム 96・6%
プロテスタント 0・03%
カトリック 0・06%
正教 0・03%
ユダヤ教 0・02%