2022年11月14日11時47分

主キリストの現れの意味を忘れない 万代栄嗣

コラムニスト : 万代栄嗣

ヤコブとヨハネが、イエスのところに来て言った。・・・「あなたの栄光の座で、ひとりを先生の右に、ひとりを左にすわらせてください。」しかし、イエスは彼らに言われた。「あなたがたは自分が何を求めているのか、わかっていないのです」・・・「あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい。あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、みなのしもべになりなさい。人の子が来たのも、仕えられるためではなく、かえって仕えるためであり、また、多くの人のための、贖(あがな)いの代価として、自分のいのちを与えるためなのです」(マルコ10:35~45)

紅葉の美しい清々しい秋の季節になりました。そんな中で神様の前に私たちの心も、喜びと感謝と賛美にあふれて、神様から見ても美しい心でありますように。神様の霊的な目は、私たちの心の内をも見えています。神様が一番気にかけておられるのは私たち人なのですから、神の御心にかなう生き方ができるように、私たちの魂の状態を整えてまいりましょう。

どんなときも救い主イエス様を信じ続ける者でありましょう。毎日の生活の中では、良いことばかりではなく、つらいことや悲しいこと、頑張ってもなかなか成果が出なくて心が落ち込むこともあります。しかし、日々まことの神様と歩むならば、必ず祝福されて意義深い価値ある毎日に変えてくださいます。

クリスマスは、神の御子である救い主イエス・キリストが、私たちのために人としてお生まれくださったことをお祝いするときです。この機会に、イエス様にスポットライトを当てて、本物のクリスマスにたくさんの人をお誘いしましょう。

初代教会の時代、ものすごい勢いで福音が世界中に伝わったのは、信徒たちの証しの力によるものでした。私たち一人一人も、福音を恥とはしない堂々とした姿勢でキリストを証ししてまいりましょう。

今日の聖書箇所は、イエス様が神の御子であるにもかかわらず、この世に人として現れてくださった理由を語ります。ここから3つのポイントを押さえておきましょう。

1. 自己犠牲による栄光の成就

ゼベダイの子のヤコブとヨハネがイエス様に、あるお願いをしました。それは、イエス様が栄光の御座につかれたとき、自分たち2人をイエス様の右と左の座につかせてください、という願いでした。しかし、彼らが願う栄光と、イエス様の栄光の時は全く違っていました。

弟子たちは、権威があり、地位・権力を持つ王様や大臣になることを願いましたが、イエス様の考える栄光の時は十字架での死でした。イエス様は、私たちを救うために自らの命をささげて神の栄光を実現されたことを忘れてはなりません。

2. へりくだられる救い主

他の10人の弟子たちが、自分たちを出し抜いてイエスにお願いしたヨハネとヤコブに腹を立てたのは、彼らも同じようなことを思っていたからでした。しかし、イエス様は「偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい」(43節)と言われました。

また、ピリピ2:7には「ご自分を無にして、仕える者の姿をとり、人間と同じようになられました」とあります。主は、へりくだり仕えることを教えて、私たちに素晴らしい模範を示してくださったのです。

3. 私たちの罪の贖いとなられたお方

私たちを罪と悪から解放して自由にするために、イエス様が命を捨てて、身代金を払ってくださいました。そこまで私たちを愛して救ってくださったのです。

イエス様のご誕生を祝うクリスマスの「おめでとう!」は、イエス様のためではなく、実は私たちのための「おめでとう!」なのです。この「おめでとう」の意味の深さを忘れないで、イエス様を愛し続けてまいりましょう。

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万代栄嗣

万代栄嗣

(まんだい・えいじ)

松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。

また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。

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