2022年4月15日07時20分

子どもへの信仰継承がうまくいかないのはなぜか 加治太郎

コラムニスト : 加治太郎

彼らはまた言った、「イスラエルから一つの部族が消えうせないためにベニヤミンのうちの残りの者どもに、あとつぎがなければならない。(士師記21章17節)

日本のクリスチャン家庭の多くが、子どもへの信仰継承に関してお悩みではないでしょうか。子どもたちが信仰の道から離れてしまう原因はさまざまあるかと思いますが、少しでも何かのお役に立てればと思い、今回のコラムを書かせていただいています。

私たちは親として、子どもに霊的なリーダーシップを示すことが非常に大切です。このリーダーシップとは、ただ単に「聖書を読みなさい!」「祈りなさい!」「奉仕をしなさい!」などと言うことではなく、私たち自身が行動で模範を示すということです(参照・1ペテロ5:1〜5)。

残念ながら、この世の多くのリーダーたちは、口は達者でも実際に行動で示すことが苦手です。人は身近にいる人の行動を見て学ぶものですから、子どもは私たちの鏡と言っても過言ではありません。聖書も、まずは自分が模範を示して人を導くようにと教えています。

私は毎朝、子どもたちとデボーションの分かち合いをしますから、子どもたちは毎日、私が御言葉をもって一日をスタートする姿を見ています。また、私の普段の言動も見聞きしています。妻との意見が合わなかったときや、子どもたちが厳しい状況に直面したときの私の態度を見ています。

私と妻との間でけんかが多いと、子どもたちの間でもけんかが多くなる傾向があります。ひどいときには学校での人間関係などにも影響が出ているように見えるときもありました。子どもは両親の関係性を見て学び、他の人との関係を築くのでしょう。私と妻の結婚生活が祝福されればされるほど、子どもたちの心や信仰にも良い影響が与えられ、ますます豊かに成長していきます。特に家庭のリーダーである父親の影響力は最も大きいですから、父親が霊的に成長すればそれとともに家族全体が霊的にブレイクスルーを体験するといってよいでしょう。父親がますます勝利を体験して喜びが満ちあふれるなら、家庭全体にも喜びが満ちあふれるのです。

両親同様に完璧ではないですが、子どもたちの信仰の成長は見ていてとても喜ばしく気持ちの良いものです。私たちの弱さにおいて神様の御力は完全になりますから(参照・2コリント12:9、10)、私と妻の模範からではないと思える良い点も非常に多く見え、神様の御恵みは素晴らしいと主を褒めたたえています。両親の弱点が子どもたちの強みになっているということです。

子どもへの信仰継承に関して、私たちは日々どのような種をまいているでしょうか。何よりもまず私たち自身の成長が大切です。リーダーが成長すれば、組織も共に成長するのです。

GOD BLESS YOU!!!

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加治太郎

加治太郎

(かじ・たろう)

2000年に在ニュージーランド、オークランド韓人教会で受洗。05年より音楽賛美ミニストリーをスタートし、日本各地、韓国、中国、米国などを巡回。CDリリースや、毎週、沖縄と鹿児島でラジオ番組も行い、福音を伝える働きを進める。07年にはクリスチャン社会人を励ますことをビジョンにSPREADミニストリーをスタートし、東京、千葉、埼玉、名古屋などで定期的に15年まで集会を行う。19年には世界の東と西をつなぐことをコンセプトに、広告代理店 Taro Kaji Office, LLC を設立。16年からは家庭礼拝を中心に、20年には東京ベイバイブルフェローシップをスタート。キリストを通して、人々が満ちあふれるほどに豊かな人生を歩むことに情熱を注ぐ。妻と一男一女の4人家族。