2022年3月18日22時40分

孤独の中での祈り 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

それから、イエスは少し進んで行って、ひれ伏して祈って言われた。「わが父よ。できますならば、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの願うようにではなく、あなたのみこころのように、なさってください」(マタイ26:39)

これは、イエス様が十字架刑に処せられるために逮捕される直前の祈りです。側近の3人の弟子たちも眠ってしまい、ただお一人で祈られました。

私たちは教会で礼拝をしたり、祈祷会で集まってお祈りをしたり、オンラインで励まし合って祈ることも大切ですが、たった一人で神にささげる祈りを忘れてはいけません。朝一番に聖書を開き、神に祈ることを習慣としたいものですが、親しい人から裏切られ、見捨てられ、離されるようなことがあったとしたら、一人で神に祈るチャンスです。

その祈りは、イエス様のようにひれ伏し、うつぶせになっての祈りでありたいです。イエス様がそれほどまでにへりくだられたのです。私たちはどれほどへりくだらなければならないでしょうか。私たちがへりくだって祈ると、やがて神が引き上げてくださるための足場に行くことができるのです。そこで「お父さん」と叫ぶときに、天の父はその祈りに耳を傾けておられます。その祈りの答えを妨げる存在は何一つありません。

イエス様は3度祈られたとありますが、それは繰り返しの祈りでした。私たちは、祈りが答えられるまで、忍耐を持って祈り続けなくてはいけません。その祈りは、イエス様が祈られたように「私の思いではなく、あなたの御心をなしてください」との祈りでありたいものです。

イエス様のその祈りは、イエス様を十字架に向かわせました。この瞬間に、人類の歴史史上最大の戦いに勝利したのです。一人で祈る孤独の祈りに、どれだけ力があるのかを教えてくれます。孤独のとき、人は祈りに導かれます。そして、その祈りが偉大な答えをもたらし、強くされ、砕かれ、祝福をもたらすのです。

そんな祈りを日ごとにささげてまいりましょう。

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菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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