2022年2月4日14時11分

人にふさわしい状況がやってくる 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

自分をどう思うかというセルフイメージ(自画像)は、低くても高くても傲慢(ごうまん)です。

ありのままの自分を知り、それを受け入れ、その自分を生きるためには、神を知り、神と出会う以外に方法はありません。神を信じていなくても、素晴らしいと思える人はいくらでもいるものです。しかし、それは人の目から見た素晴らしさ。神から見たらメッキのようなもので、いつの日にかメッキがはがされます。

本当の私、本当のあなたは素晴らしい存在ですが、罪のために壊れています。その素晴らしさを取り戻し、人と比較するのではなく、そのありのままの自分を生きることこそが、最高に素晴らしい生き方なのです。最高に素晴らしい電気製品でも、壊れているとしたら役に立たないし、価値はありません。使い物にならないので、どんなに安く売られていても、それを買いたいと思う人はいません。

しかし、それを直すことができる人は、それを買うのではないでしょうか。「自分はダメだ!」と感じるとしたら、その感覚は間違っていません。その自分を「素晴らしい!」と無理やり思い込む必要はありません。その自分を救い、癒やし、回復させるために、イエス様が2022年前にこの地上に来られました。私たちの罪の身代わりに十字架で死なれ、墓に葬られ、3日目によみがえられました。

イエスは彼女に言われた、「わたしはよみがえりであり、命である。わたしを信じる者は、たとい死んでも生きる。また、生きていて、わたしを信じる者は、いつまでも死なない。あなたはこれを信じるか」(ヨハネ11:25、26)

イエス様を信じるなら、イエス様が体験した十字架と葬りと復活を体験することになります。

私はキリストとともに十字架につけられました。もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです。(ガラテヤ2:20)

もし私たちがキリストとともに死んだのであれば、キリストとともに生きることにもなる、と信じます。(ローマ6:8)

イエス様を信じた瞬間から、救い、癒やし、回復が始まります。これを「義認」といいます。しかし、人は簡単に変わりません。抵抗し、昔の生き方に原点回帰しようとするからです。それにもかかわらず、人は徐々に変わっていきます。このプロセスを「聖化」といいます。

クリスチャンになって、劇的に変化する人がいます。昔がひどかった人ほどそのようなドラマチックな変化を体験する人もいます。しかし、肩こりのマッサージをし過ぎるともみ返しがくるように、クリスチャンになって変わったと思った人が元に戻るどころか、もっとひどい状態になってしまうこともあります。ダイエットのリバウンドのようなものです。

それにもかかわらず、イエス様を信じ、イエス様とつながっているならば、人は変わり続けます。

わたしはぶどうの木で、あなたがたは枝です。人がわたしにとどまり、わたしもその人の中にとどまっているなら、そういう人は多くの実を結びます。わたしを離れては、あなたがたは何もすることができないからです。だれでも、もしわたしにとどまっていなければ、枝のように投げ捨てられて、枯れます。(ヨハネ15:5、6)

人は変わる。しかし、その多くの場合時間がかかるという事実を見逃してしまうと、誤った対応をしてしまうことになります。秋になると葉は紅葉し、冬になると葉を落とし、何の実りもなく枯れてしまったように見える状態を経て、春になり、夏になると葉を実らせ、花を咲かせ、実を結びます。冬の時期には、春や夏に備えているのです。見える形で成長がないからといって、性急な対応をしないようにしてください。イエス様とつながっているならば、必ず成長し、必ず変わるのです。

完全に救われ、癒やされ、回復するのは天国に行ったときですが、イエス様とつながってイエス様と共に歩むなら、それはその人にとって最高の状態なのです。そして、その人の成長や本質の変化に応じて、その人にふさわしい状況が訪れるのです。だから、人や状況を変えようとするのではなく、自分を変えていただくことに目を向けてください。今の状況は、自分にふさわしい状況なのです。その人にふさわしくないとしたら、それは訓練のときであるか、やがてメッキがはがれる日が来るということです。

人を裁いたり、見下したりすることはやめましょう。また、人をねたんだり、自分をさげすむことはやめましょう。ちょっと長いですが、下記の聖句を読んでください。

悪を行う者に対して腹を立てるな。
不正を行う者に対してねたみを起こすな。
彼らは草のようにたちまちしおれ、
青草のように枯れるのだ。

主に信頼して善を行え。
地に住み、誠実を養え。
主をおのれの喜びとせよ。
主はあなたの心の願いをかなえてくださる。

あなたの道を主にゆだねよ。
主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる。
主は、あなたの義を光のように、
あなたのさばきを真昼のように輝かされる。

主の前に静まり、耐え忍んで主を待て。
おのれの道の栄える者に対して、
悪意を遂げようとする人に対して、
腹を立てるな。

怒ることをやめ、憤りを捨てよ。
腹を立てるな。それはただ悪への道だ。
悪を行う者は断ち切られる。
しかし主を待ち望む者、彼らは地を受け継ごう。

ただしばらくの間だけで、悪者はいなくなる。
あなたが彼の居所を調べても、
彼はそこにはいないだろう。
しかし、貧しい人は地を受け継ごう。
また、豊かな繁栄をおのれの喜びとしよう。

悪者は正しい者に敵対して事を図り、
歯ぎしりして彼に向かう。
主は彼を笑われる。
彼の日が迫っているのをご覧になるから。

悪者どもは剣を抜き、弓を張った。
悩む者、貧しい者を打ち倒し、
行いの正しい者を切り殺すために。
彼らの剣はおのれの心臓を貫き、
彼らの弓は折られよう。

ひとりの正しい者の持つわずかなものは、
多くの悪者の豊かさにまさる。
なぜなら、悪者の腕は折られるが、
主は正しい者をささえられるからだ。

主は全き人の日々を知っておられ、
彼らのゆずりは永遠に残る。
彼らはわざわいのときにも恥を見ず、
ききんのときにも満ち足りよう。

しかし悪者は滅びる。
主の敵は牧場の青草のようだ。
彼らは消えうせる。煙となって消えうせる。(詩篇37:1〜20)

一人一人にふさわしい状況がやってくるのです。焦らず、心配せず、一歩一歩神と共に歩んでいきましょう。

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菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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