2021年11月5日09時57分

世界宣教祈祷課題(11月5日):ウガンダ

執筆者 : 奥山実

世界宣教祈祷課題(11月5日):ウガンダ
ウガンダの首都カンパラ(写真:Omoo)

ウガンダの伝道熱心なバルナバ・ムサナ牧師が2人のムスリムによって殺害された。事件は9月12日にウガンダ東部で発生した。犯人はすでに地元警察によって逮捕されている。

ムサナ牧師は伝道イベントや、キリスト教とイスラム教についての公開討論会を開催したり、伝道者を訓練して家庭を訪問させ、6カ月で15人のイスラム教徒を改宗させたりと積極的な伝道のために、地域のイスラム教徒から怒りを買っていた。

彼はまた、癒やしのミニストリーを通して、毎晩のように問題のある人々のために祈り、多くの人々が奇跡的に癒やされた。そのため、密かに彼を訪ねるイスラム教徒もいれば、改宗して密かに教会に通う人もいたほどだ。

このため、イスラム教徒からの脅迫や嫌がらせが頻発するようになった。脅迫は彼と家族のみならず、地域教会にも及んだ。

犯人の一人のファルク・ガジュは「もしムサナを殺せば、アッラーはフィルダウシ(天国の最高位)にあるジャンナ(楽園)で報いてくれよう」と吹聴し始めた。それほどまでにムサナの伝道は効果を上げていたのだ。

教会の指導者たちはリスクを回避するため、ムサナに伝道活動を減らして小さな漁業を始めるように助言した。そこで彼は、早朝に川に釣りに行ったのだが、そこを2人のムスリムに狙われ刺殺された。

ムサナの妻によると、彼は漁に出る前にはいつも祈りをささげ、神は彼に大漁を与えてくださったそうだ。一家の大黒柱でもあったムサナには2歳と5歳と7歳の3人の子どもたちがいた。

遺族の保護と慰めとともに、熱心な伝道によって殉教した彼が一粒の麦となり、この地に大いなる霊的収穫がもたらされるように祈っていただきたい。

■ ウガンダの宗教人口
プロテスタント 9・9%
カトリック 39・2%
英国教会 36・1%
イスラム 11・5%
土着宗教 2・6%
正教会関係 0・1%