2008年12月26日14時48分

ドイツのカトリック司教、サンタでなく聖ニコラスを覚えよう

 サンタクロースのモデルとなった聖ニコラスの精神を覚えようとドイツのカトリック司教が始めた運動が、同国内で注目を集めているという。AFP通信が伝えた。



 「サンタ・フリーゾーン」と呼ばれるこの運動は、お馴染みの白ひげで赤服のサンタクロースを、クリスマス産業が作り上げた消費社会の体現者であると批判。聖ニコラスの精神こそクリスマスに覚えられるべきだと主張している。



 聖ニコラス(271〜343?)は、現在のトルコのデムレ(当時のギリシアの町ミーラ)の司教で、貧しい靴職人のために娘3人の結婚を支援する逸話が残るほどに隣人愛を実践した人物。ローマ皇帝ディオクレティアヌスのキリスト教迫害時代には投獄も経験し、325年の二ケア公会議ではアリウス派の異端とも戦った。



 ヨーロッパでは12世紀から、聖ニコラスの祝日である12月6日を子どものための祝日としている。