2021年6月12日10時59分

ビジネスと聖書(17)災害が意味すること、2021 中林義朗

コラムニスト : 中林義朗

ビジネスと聖書(17)災害が意味すること、2021 中林義朗
中林義朗著『災害が意味する7つのポイント』(2020年)

聖書をどのように生きるか。私たちにとって、生きるということは一つの大きな事業です。この大事業をどのように管理していくか。たとえビジネスをしていなくても、私たちは例外なく大実業家といえるのです。ですから「ビジネスと聖書」はあなたへのメッセージです。共に考え、共に変えられ、最大限の幸せを手に入れてまいりましょう。

災害が意味する7つのポイント

2020年末、イーグレープ社より一冊の本が日英両語にて出版されました。『災害が意味する7つのポイント』。ぜひ皆さんにも読んでいただきたいのですが、それ以上に、皆さんの周りの方々にも読んでいただけたら、きっと多くの方々に安心を与えることができると信じています。また、この世には偉大な力が働いており、その偉大な存在を無視して生きることが、実は神様の言われる最大の罪であることも、この本を通してお伝えできればと思っています。

私は牧師また経営者として、多くの方々にこんな質問をされます。「神様は何をしているのですか?」「もしも神様がいるのなら、なぜ次から次へと災害が起きるのですか?」私もその答えを神様に聞きたいぐらいです。

コロナウイルスの終息は、いつになったら訪れるのでしょうか?「New Normal」と呼ばれるように、私たちの生活は完全に元に戻ることが不可能であることに、人々は気付き始めているのではないでしょうか。

現在、私はハワイに住んでいます。ハワイのメインの産業は観光業ですから、昨年3月から始まったパンデミックにより、世界中からの観光客をほとんど受け入れることができず、ワイキキにあるホテル、レストラン、さまざまなお店も一時閉鎖状態が続いておりました。しかし今年6月、ワイキキがとても賑やかになってまいりました。マスクを付けずに外出が許可され、ホテルの稼働率は80パーセント。ただ残念なのは、ほとんどのお客様が米国本土からで、日本人を含めたアジアからの観光客をまだほとんど見ることができないことです。

本日のテーマであります「災害が意味すること、2021」。昨年出版された『災害が意味する7つのポイント』をベースに、日々変化を遂げている私たちの生活に密着してお話を進めながら、神様を中心に生きるとは?私の使命とは?について、皆様と一緒に考えてまいりたいと思います。今回は7つのポイントの前半(1〜3)、次回は後半(4〜7)からお話を進めてまいります。

災害が意味する7つのポイント 7 Possible Reasons for Natural Disasters

1. 全能なる神の存在を知る

昨年3月からコロナウイルスのパンデミックが始まり、この1年で何が起きたでしょうか。間違いなく言えるのは、世界中の空と海がきれいになったことです。このままでは地球が滅びてしまう。まさに神様がリセットボタンを押して、一時的に世界の動きを止められたと言っても過言ではありません。また、家族においても神様がリセットボタンを押され、強制的に自宅待機、3食家族で時間を過ごしなさいと言われているようです。マザー・テレサさんの多くの素晴らしい教えの一つをご紹介します。「もしあなたが世界を変えたいと思うならば、まず家に帰って家族を愛しなさい」。反省させられます。

ビジネスと聖書(17)災害が意味すること、2021 中林義朗

2. 神の警告である

ある日、こんなデータを発見しました。過去300年の世界におけるパンデミックの歴史です。内容を聞いて驚きました。2020年コロナウイルス、1920年スペイン風邪、1820年コレラ、1720年ペスト。ピッタリ100年周期でパンデミックが起きているのです。1年もずれず100年周期です。一人の人間が300年にわたり計画したとは考えづらく、神様が目的を持ってコントロールされた、人間への警告であると考えることもできます。実際に今回のコロナパンデミックを通して環境が回復し、家庭の幸せも取り戻すことができたとまではいかなくとも、人間が生きていくために必要なことを考える1年半になったと信じています。

仕事においても、ビジネスが存在する意味を考えさせられました。エッセンシャルとして継続できている事業、大改革を余儀なくされた事業、廃業となってしまった事業。人のため世のため、神様のためになる喜ばれる事業を目指しなさいと、私やあなただけでなく世界中の人々に神様が言われているのではないでしょうか。

ビジネスと聖書(17)災害が意味すること、2021 中林義朗

3. 人の英知を引き出す

これまでにさまざまな病原菌がはやり、人類を悩ませてきました。そのたびに人々は薬を開発し、今ではほとんどすべての病気に対して立ち向かうことのできる薬が開発されました。以下の図をご覧ください。ペストは2億人、コレラとスペイン風邪はそれぞれ5千万人が死亡しましたが、コロナによる死亡者は約300万人。人の英知によって医学が、化学がさらに進歩を遂げ、ワクチンの開発がとても速くなったことが死亡率の低下につながっているのではないでしょうか。

ビジネスと聖書(17)災害が意味すること、2021 中林義朗
ビジネスと聖書(17)災害が意味すること、2021 中林義朗

人間は、災害が起きるたびに力を合わせて知恵を出し合って強くなり、復興してきました。もし今あなたがコロナ禍から立ち直ることができていないとするならば、その困難は決して失望に終わることなく、脱出の道も神様が備えてくださると信じましょう。今までの仕事に戻ることが無理であるならば、新しい道が開けると信じ、勇気を持ってイエス様と一緒に一歩を踏み出してみませんか。

「そればかりではなく、患難さえも喜んでいます。それは、患難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです」(ローマ5:3、4)

「あなたがたの会った試練はみな人の知らないものではありません。神は真実な方ですから、あなたがたを、耐えられないほどの試練に会わせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えてくださいます」(1コリント10:13)

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中林義朗

中林義朗

(なかばやし・よしろう)

1963年、静岡県御殿場市生まれ。関東学院六浦高校卒業後、米ロサンゼルスへ留学。86年日系商社に入社し、ハワイ、香港、中国へ転勤。98年ハワイに帰国し、翌99年に受洗。2001年にJTJ宣教神学校の牧師志願コースに入学し、レストランで働きながら勉強を続け、10年に International Japanese Christian Church のビジネス牧師に就任。08年に Hano Naka Inc. 設立、17年にはハノナカジャパン設立。現在は100%牧師、100%社長、100%国際結婚の夫、100%8人の子どもの父、100%ホームスクーリング学長。著書に『あなたの人生を変える感動の24話』『どうして?私の人生問題だらけ』『災害が意味する7つのポイント』。YouTube チャンネル「ビジネスと聖書一口講座 From ハワイ」でメッセージを配信中。