2021年6月4日10時45分

バイクから学ぶ生き方(4)ニーグリップ 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

今回で4回目になりますが、今日のバイクのテクニックは「ニーグリップ」です。ひざでタンクを挟んでバイクに乗ることで、下半身が固定され、安定するのです。

しかし「ニーグリップ」の中には「くるぶしグリップ」が含まれます。スーパーカブやスクーターのように、ひざで挟むタンクがないバイクがありますし、さらに、より早く曲がるために、曲がる方向にお尻を滑らせて、ひざを出してバイクにぶら下がるようにして曲がるハングオンというテクニックがあります。

ひざでタンクを挟めていないので不安定になるかといえば、そうではありません。くるぶしでしっかりと下半身とバイクが固定されているからです。下手な人は上半身に力が入り、2回目で学んだ「セルフステア」を止めてしまったり、スムーズなうまい運転ができなくなります。下半身でバイクをしっかり固定するように、聖書の言葉にしっかり根差し、固定されて生きていくならば、不要な上半身の力が入ることはありません。不要な力が入る状態を「肉に生きる」と言いますが、肉に生きると神様の働きを止めてしまうことになります。マタイの福音書16章で、イエス様から褒められたペテロは、次の瞬間サタン呼ばわりされました。

しかし、イエスは振り向いて、ペテロに言われた。「下がれ。サタン。あなたはわたしの邪魔をするものだ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている」(マタイ16:23)

ペテロがサタンではないですが、イエス様から見たら、神のことを思わないで人のことを思って厚かましく行動する姿をサタンの手下と見られたのです。これは、さながら下半身がしっかり固定されていないでバイクに乗っているようなもので、聖書に根差していない状態です。ペテロは人間の正義感を働かせて、イエス様の前にしゃしゃり出ました。イエス様がペテロに語った真意は、「ペテロよ、あなたは神のことを考えていない。あなたは私の前で出しゃばらないで、私の後ろに回り私について来なさい」です。

イエス様についていくことは、聖書に土台を置くことであり、下半身が固定される状態です。バイクで「ニーグリップ」や「くるぶしグリップ」をして下半身をバイクに固定し安定して走るように、聖書を土台にして無駄な力を抜いて生きていきましょう。

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菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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