2020年10月12日12時27分

新鮮な恵みを分かち合われる主 万代栄嗣

コラムニスト : 万代栄嗣

だれも、真新しい布切れで古い着物の継ぎをするようなことはしません。そんなことをすれば、新しい継ぎ切れは古い着物を引き裂き、破れはもっとひどくなります。また、だれも新しいぶどう酒を古い皮袋に入れるようなことはしません。そんなことをすれば、ぶどう酒は皮袋を張り裂き、ぶどう酒も皮袋もだめになってしまいます。新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れるのです。(マルコ2:21、22)

恵みの秋です。恵みの根本は、命の与え主である神様です。心の目を開いて、主が共におられることを体験しましょう。そして、心がいつも感謝して喜んで、色あせない神様の祝福を頂きましょう。

このコロナ禍で、半年以上続く自粛やソーシャルディスタンスが定着し、人とのつながりが損なわれているように思います。私たちはクリスチャンなのですから、教会に行って主にある兄弟姉妹との交わりを熱く持って、祈り、主の臨在、聖霊の働きのある中で恵みを頂きましょう。政府が、これ以上の経済的被害による犠牲者が出ないように、普段の生活を取り戻そうと「Go To Travel」と言っているのに、神様を信じる私たちが、世の中の人以上に引っ込み思案になったり、臆病になったりしては残念です。

私は「Go To Church!(教会に行こう!)」キャンペーンを宣言します。「愛には恐れがありません。全き愛は恐れを締め出します」(1ヨハネ4:18)とあります。何があってもひるまない強さを持つ愛は、救い主イエスの愛から学ぶほかありません。イエスの愛は、死にも勝利しました。救い主イエスを受け入れ、その愛を土台としてイエスに従うなら、人生のあらゆる問題に打ち勝つことができるのです。

今日の聖書の箇所は、有名なたとえです。今と違って2千年前は、一着の服を何度も継ぎ当てをしながら着ていました。また、新しいぶどう酒は、革袋に入れて発酵させるものでした。身近な生活の工夫にたとえながら「神様から与えられる新しい命を、古びたもので受け止めようとしてはいけない」という神様の真理を語ってくださっています。今日は「新しいぶどう酒は新しい革袋に入れるのです」という御言葉に注目したいと思います。

1. 新しいものの持つ可能性に目を向ける

新しい布切れには伸縮性があり、それで継ぎ当てをすれば柔軟性のない古い布を裂いてしまいます。柔軟性のない使い古した革袋に新しいぶどう酒を入れれば、発酵に耐えられず破裂します。自分の心に問い掛けましょう。古いものになじんでしまって新しいものを拒み、命を損なっていませんか。イエス様があなたの人生に働き掛けると、新しい命と喜びをもたらしてくださることを思い起こしましょう。

2. 決めつけや固定観念にとらわれない

信仰の世界は、私たちが思い込んでいるような小さな枠組みではなく、意表を突くような、想像を超える新たな可能性を含んでいることをイエス様は教えてくださっています。この新しいエネルギー、命の可能性を見失わないように気を付けましょう。

3. 恵みは分かち合うもの

イエス様は、取税人であろうと罪人であろうと招かれました。それは、神からの恵み、新鮮な命を分かち合うためでした。イエス様が私たちを招いてくださり、恵みを与えてくださるので、私たちもその恵みにあずかることができるのです。

4. 救い主イエスにつながることができる

私たちの信仰は、自己満足や人間的な悟りや気付きではありません。イエス様とつながり、主が常に共におられるのです。主からの恵みと祝福を頂くことができ、守られて恵みの秋を歩むのです。

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万代栄嗣

万代栄嗣

(まんだい・えいじ)

松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。

また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。

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