2019年2月9日12時07分

クリスマスよりも盛大! イースターをニューヨークで過ごそう!

執筆者 : 打木希瑶子

クリスマスよりも盛大! イースターをニューヨークで過ごそう!
イースター礼拝で満席のスタジアム=2016年(写真:Gospel Now提供): 

ニューヨークの冬は寒さが大変厳しい季節。しかし、そんな季節でも退屈させないのがエンターテイメントの国、アメリカ! 11月のサンクスギビング(感謝祭)から始まり、クリスマス、ニューイヤーのカウントダウン、ゴールデン・グローブ賞(1月7日)、NFLセミファイナル(1月20日)&スーパーボウル(2月3日)、グラミー賞授賞式(2月10日)、バレンタインデー(2月14日)、アカデミー賞授賞式(2月24日)などなど。これでもか、これでもかというほどに、にぎやかなイベントが続く。普段はテレビをあまり見ない私でも、この時期はテレビが楽しみでならない。

またニューヨークは、一家に一台テレビがあるというわけではない。ケーブルテレビの料金は1カ月約100ドル(約1万1千円)もかかるからだ。そのため、テレビを家に置いていない人は、テレビを持っている誰かの家に集まって一緒に見るか、スポーツバー(テレビモニターがある飲み屋さん)に行って見るかの選択をしなくてはならない。寒い季節でも、何となく人が集まり、温かい空気になる。

そして3月に入ると、キリスト教最大のイベント「イースター(復活祭)」の準備がやってくる。バレンタインデーが終わると、街はイースターのお祝いムード一色になる。よく日本の人から「ゴスペル業界の人はクリスマスが一番忙しいんでしょ」と言われるが、実はイースターの方が忙しい! ある一説によると、イエス・キリストの誕生日は12月25日かどうか定かではないけど、イースターは確実に復活した日に間違いがないから、イースターのお祝いの方が大きいという。この説が正しいかどうかはさておき、イースターは世界中のキリスト教国で年に一度のビッグイベントであることに間違いはない。

イースターに何をするかというと、やはり教会での礼拝がメインだ。教会に通わない米国人が昨今増えていると言われるが、それでも「イースターぐらいは教会に行かないと」という気になるようだ。日本人が正月、神社に初詣に行かないと、何となく気分が悪いのと同じなのかもしれない。そのためどの教会でも、最大の参加者が見込まれるイースタ―には自慢の「特別礼拝」が行われる。私が通うベテル・ゴスペル・アセンブリー教会(教会について詳しくはこちら)も、毎年イースターには盛大なセレブレーションを行う。2千人収容できる新しい礼拝堂ができたが、昨年も入りきれないほどの人が集まり、教会スタッフが次々と簡易椅子を礼拝堂に運び込んでいた。音楽もダンスもいつもより華やかに披露され、感動的な美しい礼拝が行われる。

クリスマスよりも盛大! イースターをニューヨークで過ごそう!
2千人収容可能なベテル・ゴスペル・アッセンブリー教会の新礼拝堂(写真:同教会提供)

家族や友人と一緒に礼拝に参加し、その後はみんなで食事をする。家族写真を毎年この時期に撮るという人もいる。子どもがいる家は、エッグハントなどのイースターにちなんだゲームをする人もいる。大人も子ども誰もが「復活」という希望の光を信じ、ポジティブになれる日がイースターなのである。

私は、そんなイースターを今年は日本の皆さんとニューヨークでお祝いしたいと思っている。しかも、ベテル・ゴスペル・アセンブリー教会のカールトン・ブラウン牧師や、グラミー賞アーティストで牧師のドニー・マクラーキンも私の企画に協力してくれることになった!

私は、毎年5月にニューヨークで一緒にゴスペルを歌おうという企画を行っている。ゴスペルを通して、神様の愛を一人でも多くの人に知ってほしいと願っての企画で、かれこれ10年目になる。10周年記念に何か違うことをしてみたいと思い、昨年から祈っていたところ、ドニー・マクラーキンがイースター・セレブレーション(昨年の様子はこちら)に呼んでくれることになった。彼の教会の礼拝は、普段はそれほど規模は大きくないのだが(とは言え、300〜400人は集まる)、イースターの時は別格だ。全米から、また世界中から、彼のイースター特別礼拝に参加しようとたくさんの人が集まるため、ホフストラ大学のスタジアムを借りて行われている。5千人以上収容できる施設だ。

クリスマスよりも盛大! イースターをニューヨークで過ごそう!
2016年のイースター礼拝の様子。中央がドニー・マクラーキンと妹のアンドレアさん。アンドレアさんは昨年、オレンジゴスペルのため来日した。(写真:Gospel Now 提供)

私も過去に2回参加させてもらったが、さまざまなジャンルの音楽、ダンスが披露され、「ここは国連のイベント?それともオリンピック?」と思うほど、インターナショナルなイースター礼拝が行われる。スタジアムは満席となり、すごい熱気と感動に包まれる。その国際色豊かな雰囲気を壊さないよう、私は今年、日本色をしっかりと出せるようなパフォーマンスを打診している。

演奏は Neo Japanesque という名古屋を拠点に活躍しているバンドが務める。和楽器と洋楽器を合わせたバンドで、子ども虐待防止の「オレンジリボン運動」の啓発活動「オレンジゴスペル」にも毎年出演し、協力してくれているノンクリスチャンのバンドだ。2016年に賛美歌「How Great Thou Art」を独特のアレンジで演奏し、米国でCDをリリースしたことがきかっけで、私のオンラインのバイブルクラスにも参加するようになった。昨年は新たに賛美歌「Amazing Grace」を収録し、他のオリジナル曲と合わせて、2枚目のCD「Neo Japanesque 2」を先月、全米でリリースした。来年のグラミー賞などの音楽賞にもエントリーされる可能性があり、今年は3月にデトロイト美術館、そして4月にニューヨークで生演奏を披露する予定だ。

クリスマスよりも盛大! イースターをニューヨークで過ごそう!
1月1日に全米リリースされたCD「Neo Japanesque 2」(画像:Pure Soul Music 提供)

Neo Japanesque と一緒にステージに立つクワイアは Don’t Give Up クワイア。こちらも毎年、オレンジゴスペルやニューヨークのゴスペルステージに登場しているクワイアである。メンバーは固定ではなく、毎年募集を行い、全国各地から集ってくる人たちだ。現在参加者を募集中だが、信仰の有無や性別、経験は問わず、個人だけでなく、グループでの参加も大歓迎だ。クワイアのメンバーとして参加するのではなく、いつもと違うニューヨークのイースターを一緒に楽しみたいという人も参加してほしい。

また、ベテル・ゴスペル・アセンブリー教会の協力の下、ブラウン牧師と日本グループの特別集会も設けられる予定だ。ブラウン牧師は、ニューヨーク市内の公立学校で教師をしていた経験があり、その後、ニューヨーク大学や南部パプテスト神学校のニューヨーク支部で学び、博士号を取得。ニューヨーク市の最優秀聖職者賞など数多くの受賞歴もあり、ベテル・ゴスペル・アセンブリー教会の主任牧師に就任して今年で19周年を迎える。そのブラウン牧師が、直接私たちのために時間を取ってくれることは、非常に貴重な機会になるだろう。

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ベテル・ゴスペル・アッセンブリー教会のカールトン・ブラウン主任牧師(写真:同教会提供)

ニューヨークでのスケジュールは、次のように予定している。

4月17日(水)日本出発&ニューヨーク着
18日(木)クワイアリハーサル
19日(金)Neo Japanesque との合同リハーサルとグッドフライデー集会
20日(土)観光
21日(日)イースター礼拝&食事会
22日(月)ニューヨーク出発
23日(火)日本着

詳しい募集要項は、件名を「イースター@NY」とした上で、ニューヨーク・ハレルヤ・カンパニー([email protected])までメールで問い合わせを。応募締め切りは3月10日(日)。

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打木希瑶子

打木希瑶子

(うちき・きょうこ)

米ニューヨーク在住のゴスペル音楽プロデューサー。米国のスピリチュアル音楽レーベル「Pure Soul Music」の代表も務め、グラミー賞会員として、毎年、作品エントリーを続けている。また、アジア人として初めて全米最大級のゴスペルコンテスト「マクドナルド・ゴスペルフェスト」の審査員に選ばれた。日本の「オレンジゴスペル」の企画者であり、ゴスペル音楽を使って子ども虐待防止を呼び掛ける「オレンジリボン運動」の啓発にも協力している。ニューヨーク・ハーレムのベテル・ゴスペル・アセンブリー教会で日本語ミニストリーを担当。2016年秋からは、毎週水曜日午後10時(日本時間)にオンラインのバイブルクラス「国際人としての常識 “聖書” を学ぼう」を開催している。コロナ禍を機に、ニューヨークのアライアンス大学(旧ナイアック大学)で学士号(心理学)取得。現在はバージニア州のリバティー大学に大学院生として在籍。専攻は神学(キリスト教弁証学)。講演(オンライン可)・執筆・コンサルテーションなどの依頼、その他の問い合わせは、ニューヨーク・ハレルヤ・カンパニーの公式サイトから。