2018年12月20日15時51分

温故知神―福音は東方世界へ(113)大秦景教流行中国碑下部のシリア語の現代訳と拓本 川口一彦

コラムニスト : 川口一彦

温故知神―福音は東方世界へ(113)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本58 川口一彦

<解説>
この部分は景教碑の碑陽下部にあるシリア語で、その意味を理解すればさらに碑文と彼らの活動がうかがえる。彼らは時の皇帝に、イエスの教えを伝えたことが分かる。

次に碑文の撰述者の景浄は、碑陽の後半に出る伊斯の子であり、父が皇帝から受けた財産を自分のために使用したのでなく、貧しい者への施し、景教会の発展にささげたことを伝えていることが分かる。僧とあるのは、当時のすべての諸宗教の指導者に使用していたもので、今日的に使用される仏教徒だけをいうものではなかった。

※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)

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川口一彦

川口一彦

(かわぐち・かずひこ)

愛知福音キリスト教会(日曜と火曜集会)ならびに名古屋北福音キリスト教会(水曜集会)の宣教牧師。フェイスブックで「景教の研究・川口」を開設。「漢字と聖書と福音」「仏教とキリスト教の違い」などを主題に出張講演も行う。書家でもあり、聖書の言葉を筆文字で書いての宣教に使命がある。大学や県立病院、各地の書道教室で書を教えている。基督教教育学博士。東海聖句書道会会員、書道団体以文会監事。古代シリア語研究者で日本景教研究会代表。特に、唐代中国に伝わった東方景教を紹介している。著書に『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』など。