2018年11月22日18時22分

温故知神―福音は東方世界へ(111)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本56 川口一彦

コラムニスト : 川口一彦

温故知神―福音は東方世界へ(111)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本56 川口一彦

<本文と拓本>文字30(1701+30=1731)
建豊碑兮頌元吉(豊碑を建て元吉を頌す)。大唐建中二年、歳在作噩<歳は作噩にあり>、太簇月<陰暦の正月の古称>七日、大耀森文の日<中期ペルシャ語で日曜日>建立。時法・・・

<現代訳>
大いなる碑を建てて幸いを讃えます。大唐建中二<西暦781>年、辛酉の年の1月7日の日曜日に建立しました。時の法主・・・

<解説>
1. 太簇は陰暦の1月7日(現在の2月4日)。
2. 大耀森文の日について、神直道著『景教入門』では中期ペルシャ語の ek sanweh の音訳ともいう。

碑は週の初めに建てられ、多くの関係者が祝福したと考えられます。

※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)

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川口一彦

川口一彦

(かわぐち・かずひこ)

愛知福音キリスト教会(日曜と火曜集会)ならびに名古屋北福音キリスト教会(水曜集会)の宣教牧師。フェイスブックで「景教の研究・川口」を開設。「漢字と聖書と福音」「仏教とキリスト教の違い」などを主題に出張講演も行う。書家でもあり、聖書の言葉を筆文字で書いての宣教に使命がある。大学や県立病院、各地の書道教室で書を教えている。基督教教育学博士。東海聖句書道会会員、書道団体以文会監事。古代シリア語研究者で日本景教研究会代表。特に、唐代中国に伝わった東方景教を紹介している。著書に『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』など。