2018年8月2日17時03分

温故知神―福音は東方世界へ(103)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本48 川口一彦

コラムニスト : 川口一彦

温故知神―福音は東方世界へ(103)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本48 川口一彦

<本文と拓本>文字30(1460+30=1490)

地立天(地を起こして天を立つ)。分身出代(世に出し分身)、救度無邊(救度は無邊なり)。日昇暗滅(日を昇り暗を滅し)、咸證真玄(咸く真玄を証しす)。

赫赫文皇(赫赫たる文皇)、道冠前王(道は前王に冠)。乘時撥乱(時に乗じて乱を撥め)、・・・

<現代訳>

地を起こし、天を立てられました。分身(であるメシア)が来られて無邊の救いをなされると、日が昇り、闇が消えました。その証しはすべて真実です。

輝かしき文皇である太宗皇帝は、景教の教えを知ること前の皇帝より優れ、時に争乱を払い、・・・

<解説>

景教碑では、中国の皇帝は太宗から語られています。なぜなら、初代の宣教師が来唐して宣教の許可を下し、各地に会堂を建てて展開した時代が太宗の代だったからです。

※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)

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川口一彦

川口一彦

(かわぐち・かずひこ)

1951年、三重県松阪市生まれ。愛知福音キリスト教会宣教牧師、基督教教育学博士。聖書宣教、仏教とキリスト教の違い、景教に関するセミナーなどを開催。日本景教研究会(2009年設立)代表、国際景教研究会・日本代表を務める。季刊誌「景教」を発行、国際景教学術大会を毎年開催している。2014年11月3日には、大秦景教流行中国碑を教会前に建設。最近は、聖句書展や拓本展も開催している。

著書に 『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、2014年)、『仏教からクリスチャンへ―新装改訂版―』『一から始める筆ペン練習帳』(共にイーグレープ発行)、『漢字と聖書と福音』『景教のたどった道』(韓国語版)ほかがある。

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