2018年1月5日06時28分

温故知神―福音は東方世界へ(88)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本33 川口一彦

コラムニスト : 川口一彦

温故知神―福音は東方世界へ(88)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本33 川口一彦

<本文と拓本>文字32(990+32=1022)

修功徳(功徳を修む)。於是天題寺牓(是において寺の牓に天題し)、額載龍書(額は龍書を載す)。寶装璀翆(寶装は璀翆)、灼爍丹霞(丹霞<高貴な赤色の霞>は灼爍)。睿札宏空(睿札は空に宏く)、騰凌激日(騰りて激日を凌ぐ)、寵賚比南山峻極(寵賚<賜ったもの>は南山の峻極に比し)、

<現代訳>

功徳を修めました。これにより会堂に掲げた額の皇帝筆跡の龍書は、玉のごとく光り、赤き霞みのように大空に輝き、太陽をも凌ぐようです。

<解説>

1. 新約聖書には徳の文字が多く出、徳目も表記しています。すなわち信徒の品性を備えることを勧めています。「あらゆる努力をして、信仰には徳を、・・・愛を加えなさい」(Ⅱペテロ1:5~7)。つまり、主イエスに似せられ、彼の品性に造られていくことです。神様は信徒をその徳と栄光へと救い召したとあります。

2. 皇帝の直筆がどんな内容の筆跡かは不明ですが、皇帝の書を会堂に掲げたことは、特別に国の認可があり、保護されたことを意味したと考えます。

※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)

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川口一彦

川口一彦

(かわぐち・かずひこ)

愛知福音キリスト教会(日曜と火曜集会)ならびに名古屋北福音キリスト教会(水曜集会)の宣教牧師。フェイスブックで「景教の研究・川口」を開設。「漢字と聖書と福音」「仏教とキリスト教の違い」などを主題に出張講演も行う。書家でもあり、聖書の言葉を筆文字で書いての宣教に使命がある。大学や県立病院、各地の書道教室で書を教えている。基督教教育学博士。東海聖句書道会会員、書道団体以文会監事。古代シリア語研究者で日本景教研究会代表。特に、唐代中国に伝わった東方景教を紹介している。著書に『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』など。