2017年6月1日07時13分

わが人生と味の道(58)随想録:神・信仰10 クリスチャンの人生・結婚・奉仕・人間関係 荘明義

コラムニスト : 荘明義

[結婚・夫婦の愛]
〈リンゴとバナナ〉

相手の欠点を責めないこと。むしろ自分は何をすれば助けられるかを考え、相手の必要を自分の責任とすること――これが夫婦円満の秘訣です。

分かりやすく言い換えるなら、私はリンゴ、私が選んだ相手はバナナ。同じリンゴの仲間からは、色が違う、形が違う、匂いが違うと言われ、親からも産地が違う、季節が違う、価値観が違うとさんざん言われました。

でも、私リンゴはバナナを一生の伴侶として選びました。選んだのはこの私リンゴです。初めは幸せでした。私がバナナとして愛していたときは。でも、しばらくして色、形、匂い、私とは全然違います。私は一生懸命リンゴに近づくよう、直してあげようと努力しました。表面的には少し良くなってきたように思えましたが、実際のところ、心は離れていってしまったのです。

私の選んだバナナは、他のバナナに関心を持ち始めたのです。顔ではリンゴファミリーを大切にしているようで、心では安らぎを得るために、他のバナナの方へと移ってしまったのです。

今の私にはバナナを諦めるか、ありのままを受け入れるか、神が私の嫌な性格をバナナの良い性格に変えてくださるか――しかありません。神が彼女をリンゴに変えてくださるには、まだ長い年月がかかりそうですし、御心でないかもしれません。

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荘明義

荘明義

(そう・あきよし)

1944年中国・貴州省生まれ。4歳のときに来日、14歳で中華料理の世界に入り、四川料理の大家である故・陳建民氏に師事、その3番弟子。田村町四川飯店で修行、16歳で六本木四川飯店副料理長、17歳で横浜・重慶飯店の料理長となる。33歳で大龍門の総料理長となり、中華冷凍食品の開発に従事、35歳の時に(有)荘味道開発研究所設立、39歳で中華冷凍食品メーカー(株)大龍専務取締役、その後68歳で商品開発と味作りのコンサルタント、他に料理学校の講師、テレビや雑誌などのメディアに登場して中華料理の普及に努めてきた。神奈川・横浜華僑基督教会長老。著書に『わが人生と味の道』(イーグレープ)。

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