2016年8月30日16時18分

指名手配の溝畑泰秀容疑者、JR和歌山駅近くのホテルに潜伏か 「和大興業」発砲事件

拳銃・ピストル
※ 写真はイメージです。(写真:Timothy Tsui)

和歌山市塩屋の建設会社「和大(わだい)興業」で29日に発生し、1人が死亡、3人がけがをした発砲事件で、殺人と殺人未遂容疑で全国に指名手配されている和大興業社長の次男、溝畑(みぞばた)泰秀容疑者(45)が、和歌山市内のホテルに潜伏している可能性があるという。朝日新聞などが伝えた。

同紙によると、警察は30日午後、溝畑容疑者がJR和歌山駅近くにあるビジネスホテルに潜伏している可能性があるとして、ホテルの捜査を開始した。和歌山駅は事件があった和大興業から約3キロ離れており、29日午後には、駅東側にあるカラオケ店の駐車場で、溝畑容疑者が逃走に使ったとみられる白い乗用車が見つかっている。産経新聞によると、ホテル周辺には警察の特殊部隊も配備されているという。

両紙によると、溝畑容疑者は覚せい剤取締法違反容疑で逮捕・起訴され、8月上旬に懲役1年4月の実刑が確定していた。当時は保釈中で、事件を起こした29日は刑務所に収監される当日だったという。

29日午前は収監後の給与の支払いなどについて話し合っていたというが、溝畑容疑者が突然、かばんから拳銃を取り出し、従業員4人に発砲。その後、和大興業の近くに止めてあった社用車で逃走したとみられている。

溝畑容疑者に撃たれた4人のうち、石山純副(じゅんすけ)さん(45)が死亡し、幸前啓喜(こうぜん・はるよし)さん(44)が意識不明の重体となっている。朝日新聞によると、死亡した石山さんは、右腹と心臓に銃弾2発を受け、体を貫通していた。警察は、溝畑容疑者に強い殺意があったとみて調べている。