2016年8月25日07時46分

わが人生と味の道(38)随想録:人生5 荘明義

コラムニスト : 荘明義

[人生]
本当の自分探し

あなたは素敵ですね。あなたは生き生きしていますね。仕事に、家庭に、人間関係に、人生に、健康に、信仰に――全てにおいてあなたは充実した毎日を送っています。そのようなあなたに出会っていますか? 本当のあなたはどこにいますか?

創世記の中で「あなたは、どこにいるのか」と、神がアダムに尋ねる場面があります。全てをご存じのはずの神がアダムのいる場所を知らなかったのでしょうか? そうではなく、人間の心に罪が入ってから嘘(うそ)と憎しみが始まり、それによって人は時々自分の居場所が分からなくなってしまい、苦しみ、悲しみ、落ち込み、悩むようになったのです。

神に造られた私はいったいどこにいるべきか? 私が一番輝いた人生を生きるためには、どこにいることが一番ふさわしいのか、神様どうか教えてください。私は今苦しんでいます。悩んでいます。生きることに疲れています。平安を失いかけています。考えても、考えても意味が分からないことが多くあります。もっと楽な方法がないかと考えるときがよくあります。そうです、これら全ては、自分の居場所を見失ったときに起こるのです。

満たされない毎日、満たされない心、満たされない気持ち――このままだと病気になってしまいそうです。事実、あなたの肉体の一部にすでに病気が進行しているかもしれません。苦しみから抜け出すためにも、一刻も早く「自分探し」をしてください。

あなたは本来、神によって大切に育てられてきました。しかし、神の愛を知らないうちは多くの苦しみ、痛み、悲しみを体験しました。自分の人生を自分の力で切り開こうと思っているうちや、過去の経験の中から道を探す癖のあるうちは、本当に平安で喜びに満ちた、充実した人生の道は見いだせません。

握っている過去のしがらみ、一切のことを全て神に明け渡す心の決心がついたとき、苦しみから解放されるのです。本来あるべき、魅力に溢れた自分がそこにいるのです。約束します。そこに充実した毎日があるのです。

神はあなたに約束されました。全ての重荷をご自分に委ね、平安の道を進むようにと。自分が握り締めているものを、いったん預けてみましょう。そうすると、楽になる本当の自分が見えてくるでしょう。生き甲斐に満ちた自分が。

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荘明義

荘明義

(そう・あきよし)

1944年中国・貴州省生まれ。4歳のときに来日、14歳で中華料理の世界に入り、四川料理の大家である故・陳建民氏に師事、その3番弟子。田村町四川飯店で修行、16歳で六本木四川飯店副料理長、17歳で横浜・重慶飯店の料理長となる。33歳で大龍門の総料理長となり、中華冷凍食品の開発に従事、35歳の時に(有)荘味道開発研究所設立、39歳で中華冷凍食品メーカー(株)大龍専務取締役、その後68歳で商品開発と味作りのコンサルタント、他に料理学校の講師、テレビや雑誌などのメディアに登場して中華料理の普及に努めてきた。神奈川・横浜華僑基督教会長老。著書に『わが人生と味の道』(イーグレープ)。

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