2008年3月29日19時41分

「長崎の教会は世界の宝」 大浦天主堂でシンポジウム

安政の開国後、南山手の外国人居留地に1864年(元治元年)に建てられた現存する日本最古の天主堂で、「日本26聖人殉教者天主堂」の別名でも呼ばれる大浦天主堂、フランス人神父のフューレ、プチジャンの努力によって建築され、数少ない洋風の国宝建築物となっている=長崎県教育委員会学芸文化課提供

 「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産としての価値を知ってもらい、早期の登録を目指す気運を盛り上げようと、長崎県教育委員会主催のシンポジウムが25日、国宝建造物の大浦天主堂(長崎市南山手)で開かれた。市民ら約300人が参加した。



 シンポジウムでは、アルベルト・ボッターリ・デ・カステッロ駐日ローマ教皇庁大使が挨拶したほか、前パリ日本文化会館館長の磯村尚徳氏、女優で国の文化審議会世界文化遺産特別委員会委員の星野知子氏、カトリック長崎大司教区大司教の高見三明氏がパネリストとして参加。観光客が増えたときの対応など、今後の課題や展開について話し合った。



 地元の長崎新聞によると、カステッロ大使は挨拶で、「世界遺産に登録されたとき、世界から多くの人が巡礼にくるだろう。長崎の教会は世界の宝だ」と賞賛、教会群の世界遺産登録への期待を語った。