2016年7月6日15時58分

教皇、バングラデシュのテロ犠牲者を悼む 「神と人間を傷つける野蛮な行為」と非難

記者 : 行本尚史

教皇、バングラデシュのテロ犠牲者を悼む 「神と人間を傷つける野蛮な行為」を非難
ローマ教皇フランシスコ(写真:Casa Rosada)

ローマ教皇フランシスコは、バングラデシュの首都ダッカで起きたテロ事件の犠牲者を悼むメッセージを送った。バチカン放送局日本語版が3日付で報じた。

それによると、同教皇は、バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿を通し、バングラデシュの教会・行政関係者に宛てた電報で、無実の人々に対する無分別な暴力に深い哀悼を表したという。

教皇はこの行為を神と人間を傷つける野蛮なものとして強く非難。犠牲者の冥福を心から祈るとともに、犠牲者の家族と負傷者のために祈りを約束した。

また、同放送局は2日付の英語版でこの電報の全文を掲載し、その中で教皇について次のように伝えた。

「ダッカにいた罪のない犠牲者たちに対して行われた無意味な暴力によって深く悲しまれた教皇フランシスコ聖下は、心からの哀悼を表されるとともに、神と人間を傷つけるこのような野蛮な行為を強く非難されました。亡くなられた方々を神の憐れみにお委ねになるに当たって、聖下は悲しみのうちにあるご遺族や負傷された方々のためにご自身のお祈りを約束しておられます」

「イスラム主義」を名乗る武装勢力は20人を殺害し、そのほとんどがバングラデシュの首都にあるレストランの中にいた外国人であった。その後、同国の治安部隊がその建物を強襲し、2日、12時間にわたる撃退を終えた。過激派組織「イスラム国」(IS)が、「十字軍国民」とバングラデシュ警官を殺害したとする声明を発表した。