三菱電機(東京都千代田区)の元社員の男(58)が、在職中に新幹線の予約システムの保守業務を外注したように装い、三菱電機から約1900万円をだまし取った疑いが強まったとして、警視庁は8日にも男を詐欺容疑で逮捕する方針。読売新聞などが伝えた。
同紙によると、男は三菱電機の営業部門に在職していた際、JR東海の子会社から請け負った東海道・山陽新幹線のインターネット予約システム「エクスプレス予約」の保守業務について、一部を別会社に外注したように装い、別会社に振り込ませる手口で、外注費約1900万円をだまし取った疑いが持たれている。
TBSによると、架空発注は2013年までの5年以上にわたって行われており、内部調査の結果、総額は4億6000万円に上る。警視庁は、他にも架空発注に関与した関係者がいるとみて、調べを進める方針。男は、だまし取った金を旅行代金や飲食代などに充てていたとみられているという。
架空発注は、東京国税局による三菱電機の税務調査で発覚。朝日新聞によると、男は別会社から三菱電機に出向中だったという。