2016年5月5日22時38分

諏訪大社「御柱祭」で御柱から氏子の日下部幸寛さん転落、意識不明の重体

諏訪大社の「御柱祭」で御柱から氏子の日下部幸寛さん転落、意識不明の重体
御柱(おんばしら)を垂直に建てる「建御柱」。御柱祭のフィナーレを飾る行事だという。写真は前回の2010年のもの。(写真:C1815)

長野県諏訪市の諏訪大社で行われた「御柱祭(おんばしらさい)」で5日午後4時半ごろ、高さ約15〜17メートルの御柱と呼ばれるモミの大木の最上部から、氏子の自営業・日下部幸寛さん(41)=同市豊田=が転落する事故があった。日下部さんは全身を強く打ち、意識不明の重体だという。NHKなどが伝えた。

NHKや朝日新聞によると、この日は御柱祭の最終日で、氏子がまたがった御柱を、諏訪大社上社本宮の本堂の四隅に綱などを使って垂直に建てる「建御柱」が行われていた。

事故は、建御柱が終了し、御柱にまたがっていた氏子らが一人ずつ下りている最中に発生したという。毎日新聞が目撃者の話などとして伝えたところによると、日下部さんは「本宮一」と呼ばれる御柱に乗っており、後片付けをしながら下りる途中で転落、一旦は横に張っていた綱にぶら下がった状態になったが、その後落下したという。

FNNによると、日下部さんは御柱に付けた綱を外す作業をしている最中に、誤って足を滑らせたとみられ、御柱の下で作業をしていた重機の屋根の上に落下したという。

事故を目撃した男性はNHKの取材に対し、「転落した男性は御柱を立てる行事が終わったあと、ロープを使って下りる人をサポートしていたようだ。背中から落ちたように見えた」と話している。

御柱祭は6年に1度(数え年で7年に1度)行なわれている諏訪大社の祭りで、前回の2010年も2人が御柱から落下し、死亡する事故が起きている。