2008年2月6日17時00分

「ランボー」スター、ミャンマー政権デモ「本気で取り組みたい」

1月25日に全米公開された「ランボー4」のワンシーン。シルベスター・スタローン(写真右)とジュリー・ベンズ(同左)。

 今年5月に日本でも公開予定の「ランボー」最新作の主演・監督・脚本を務めた俳優シルベスター・スタローン氏(61)が、ミャンマーに自ら出向いて人権問題に本気で取り組みたいとの意向を示した。



 スタローン氏は、映画によってミャンマー軍事政権への非難が一層高まることを願い、また政権に立ち向かうために自らも現地に出向きたいと話している。



 シリーズ最新作「ランボー最後の戦場」では、スタローン氏演じるベトナム帰還兵が、ミャンマー軍に拉致されたキリスト教の宣教師たちを救出するため、残忍なミャンマー軍の精鋭部隊に立ち向かう。タイとミャンマーの国境で60年続く内戦による、暴力に満ちた国内の現状を告発する内容となっている。米国では1月末から上演されている。



 ミャンマーでは、警察が映画の上映を禁止し、販売しないよう警告しているが、すでに海賊版が出回っているという。



 現地で育った28歳の学生はロイターのインタビューに対し、「映画とほぼ80%は同じ状況」と現地の悲惨さを語った。5歳のときに一部隊に村が襲撃された様子を思い出しながら、「彼らはカレン人を強姦し、殺している。彼らはまさに村中の人々を殺戮しようとしている」と証言した。「20年たった今も、それは変わらない」



 現在では、ミャンマー軍が進行を止めなければ民族が消滅するとの認識が高まり、カレン人支援への世界的な関心が集まりつつある。



 スタローン氏は、「これら(ミャンマー軍事政権)の人々がどれだけ残忍なのか、みな知るようになるだろう」と語る。「ランボー」シリーズ最終回となる5作目撮影への意欲も示した。