2015年11月18日06時56分

涙の数だけ強くなれる 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

早いもので、結婚して18年経ちました。振り返ると「いろいろなことがあったなあ」と、懐かしくなります。

教会で式を挙げ、ホテルで披露宴をしました。たくさんの友人知人にお祝いしていただき、お世話になった中学校の校長先生も祝辞をしてくださり、胸が熱くなりました。披露宴の最後に、岡本真夜の「TOMORROW」をかけてもらいました。

涙の数だけ強くさせてもらったと思います。結婚生活を通しても、涙の経験がありました。26歳で国際結婚をし、すぐにアメリカ留学をし、私を取り巻く環境が大きく変わりました。その後も何度も引越しをしました。アルバイトをしながら神学校に通い、伝道師になり、牧師になり、新宿の地に新たに教会を作りました。

結婚生活を通しての問題はやがて解決し、幸せな家庭を築けるようになりましたが、次は、家庭の外で、いろいろな人からの裏切り、冷たい仕打ち、意地悪などを経験してきました。私はその都度、涙を流しながら、つらい気持ちを神に祈りました。

「人に優しくなりたい」「人を喜ばせて、笑顔を見たい」と思うようになりました。涙の数だけ強くなれた、宝の経験だと思います。

あなたが今日、つらく悲しい経験をしているならば、あなたが優しくなるための貴重な経験であると知ってください。つらく悲しい思いをするからこそ、苦しみ悲しむ人の気持ちが分かるようになりますし、共感して、うわべだけの慰めの言葉をかけなくても一緒に泣き、友となってあげることができます。

悲しみや問題は宝であり、ダイヤモンドのように輝くようになります。私たちはみんな最初、ダイヤモンドの原石のような存在です。しかし、つらい涙の経験をすることで原石が削られ、光り輝く宝石になっていきます。その輝きは、あなたの強さであり、あなたの優しさであり、悲しむ人と一緒に悲しみ、喜ぶ人と一緒に喜ぶ涙であると思います。

「喜ぶ者といっしょに喜び、泣く者といっしょに泣きなさい」(ローマ12:15)

あなたはすてきな人です。そして、強く優しい人です。そんなあなたと出会えた私は幸せです。

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菅野直基

菅野直基(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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