2014年8月8日09時31分

幸せは思い通りにいかない中にある 菅野直基牧師

コラムニスト : 菅野直基

菅野直基

「この人さえいなければ!?」「この夫(妻)さえいなければ!?」「この病気さえなければ!?」「この借金さえなければ!?」「あの上司さえいなければ!?」

思い通りに行かないと、「コレさえなければ幸せなのに!?」と考えてしまうことはないでしょうか。でも、そう考えている限り、幸せはいつまでたってもあなたのもとには来ません。

モーリス・メーテルリンク(Maurice Maeterlinck,1862〜1949)作の「青い鳥」は、2人の兄弟であるチルチルとミチルが、幸せの象徴である青い鳥を探しに行くけれど、青い鳥はどこか遠くではなく、最も手近なところにいたというお話です。

本当の幸せは、思い通りに人生がいくところにあるのではなく、「コレさえなければ!?」という、悲しみやつらい経験の中で「すばらしい何か」を見つけ出して行くことにあるのではないでしょうか。

思い通りにいかないできごとは、それを拒絶するためにあるのではなく、それを受け入れるためにあるのです。そこに青い鳥が隠れているからです。だから、もう、「コレさえなければ!?」と思わないで、「コレ」と共に生きていく人生を選び取っていきましょう。

聖書は、「曲がっていないものを、まっすぐにはできない。なくなっているものを、数えることはできない」(伝道者の書1:15)と語ります。

曲がっているものを、「まっすぐであればいいのに!?」と考えたり、なくなったものを数えて「ないものねだり」をするのではなく、現状を受け入れ、感謝することです。

現状が完全ではないからこそ、理想を追い求め、希望を持ち、夢を追いかけて行くのです。その人生のプロセスの中に幸せの青い鳥と出会えるはずです。青い鳥は、あなたの最も近くにいるかもしれません。

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菅野直基(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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