2007年7月19日12時06分

ローマ教皇「神が力と癒しを与えてくださるように求めている」 サンパウロ航空機事故

ブラジル・サンパウロで17日午後6時50分(日本時間18日午前6時50分)ごろ発生した航空機事故で消火に当たる消防隊。バチカンは、ローマ教皇ベネディクト16世が事故を受けて被害者のために祈っていることを伝えた=AP提供

 ローマ教皇ベネディクト16世が、ブラジル・サンパウロで17日発生し、犠牲者が200人以上ともみられる航空機事故を受けて、被害者のために祈っていることを、英国クリスチャントゥデイが18日、報じた。バチカンは、国務省長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿の署名が入った電信で、「教皇は、負傷した者、この悲劇で被害を受けた者全てに、神が力と癒しを与えてくださるように求めている」と伝えている。


 事故は、サンパウロのコンゴニャス国際空港で17日午後6時50分(日本時間18日午前6時50分)ごろ発生。乗客乗員176名を乗せたTAM航空国内船の旅客機エアバスA320が着陸に失敗し、空港敷地外の建物に衝突し炎上した。共同通信によれば、サンパウロの消防当局者は事故の現場で地元新聞に、地上での巻き添えも含めて「死者は200人以上に上るだろう」と語っている。サンパウロ州知事も乗客乗員に生存者はいない模様だと述べている。


 今回の事故はブラジル史上最悪の航空機事故になると見られており、現在14人の死亡が確認され、30人の遺体が発見されたとの情報がある。


 TAM航空はブラジルの国内旅客シェア半数を占る同国最大の航空会社。AFP通信によれば、TAM航空は、乗員、乗客の被害状況の詳細はまだわからないとし、消防車31台が消火に当たっていることを伝えてる。