2012年5月21日10時13分

祝福の人生に導かれた私たち

万代栄嗣牧師
 ・・・主はイサクに現われて仰せられた。「エジプトへは下るな。わたしがあなたに示す地に住みなさい。・・・わたしはあなたとともにいて、あなたを祝福しよう。・・・こうしてわたしは、あなたの父アブラハムに誓った誓いを果たすのだ。・・・わたしは、あなたの子孫を空の星のように増し加え、あなたの子孫に、これらの国々をみな与えよう。こうして地のすべての国々は、あなたの子孫によって祝福される。これはアブラハムがわたしの声に聞き従い、わたしの戒めと命令とおきてとおしえを守ったからである。」(創世記26・1~5)

 「わたしが示す地へ行け」と神に命じられたアブラハムが故郷から出て行くと、神は「あなたからひとつの民族が生まれ、子孫は空の星のようになる」と祝福して下さいました。そしてイサクが生まれ、恵みはさらに繋がれていきました。イサクはアブラハムの全財産を託されました。

 私たちは、イサクの人生に自分の信仰生活のあり方を重ね合わせることができます。私たちの信仰生活の土台を積み上げてくれた人がいて、神はその祝福を私たちにそのまま下さったのです。

1.祝福が約束された信仰生活

 日本人の生活の中には、呪いやたたりの神が溢れ、「さわらぬ神にたたりなし」ということわざもあります。しかし、聖書の神は、イサクに祝福を約束されたように恵みの神なのです。
11歳で受洗した私は、夜寝る前に布団に入り、「神様。私は、世界で一番幸せです」としばしば思っていました。でも現実は母はおりませんでしたし、父はいつも伝道旅行で忙しく、私は父が預かったユニークな人々との共同生活をしていました。そんな中でも、救われている私の心には祝福されている実感がありました。

 人生はリアルなものですから、逆境もあるでしょう。しかし、あなたの人生は必ず恵みへと導かれるし、問題の最中でも平安をいただくことができます。

2.神は進むべき道を示される

 私たちの信仰生活は、旅のようなものです。私たちには神によって人生の錨を下ろしてしっかりと住み着き、人生を営むべき場所があります。アブラハム、イサク、ヤコブに、神は「私が示す地へ行け」と送り出され、約束の地カナンへと導き続けられました。神の御心の中には、あなたと出会って下さった時以来、示しておられる地があります。それは、あなたの仕事や生き様で神の栄光を表わす場所でしょう。私たち一人一人にとって、最適なものが与えられることを感謝しましょう。

 私も、「神様。伝道者として、私を用いて下さい」と祈った時から神のご計画は変わらず、今月の終わりからもインド伝道に出かけさせていただきます。あなたもそもそものビジョンを掴み直して下さい。神が必ずあなたを導いて下さいます。

3.受け継ぐべき大きな恵みがある

 イサクの祝福は、「アブラハムがわたし(主)の声に聞き従い、わたし(主)の命令とおきてと教えを守ったから」でした。私たちの信仰の歩みのために、神が備えて下さった大きな恵みがあることを忘れてはなりません。あなたは、前の時代から多くの人に祈られ、積み重ねられた恵みや天に蓄えられた祝福をそっくりいただくことができ、そして今、神に選ばれた者として歩んでいるのです。

 イサクが祝福されたように、信仰の原点に立ち返りましょう。恐れる必要も揺らぐこともありません。何よりもあなたの人生が祝福されるために、事実、イエスが十字架で命を捨てて下さいました。イエスが救って下さり、私たちの魂は霊的に解放され、生きながらにして神の子どもですから、喜びましょう。

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万代栄嗣(まんだい・えいじ)

 松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。

 また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。

 国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。