書籍

神学書を読む(38)ジェイコブ・ソール著『帳簿の世界史』

神学書を読む(38)ジェイコブ・ソール著『帳簿の世界史』

本書『帳簿の世界史』は、お金の話の底流に「キリスト教」が見え隠れする。面白かったのは、中世からルネサンスに至る過程で、商人たちは会計の必要性を強く感じつつも、お金を扱う仕事に対して信仰的な劣等感を抱いていた、というくだりである。

2018年10月15日19時07分

神学書を読む(37)秦剛平著『七十人訳ギリシア語聖書モーセ五書』『七十人訳ギリシア語聖書入門』

神学書を読む(37)秦剛平著『七十人訳ギリシア語聖書モーセ五書』『七十人訳ギリシア語聖書入門』

今回取り上げる2冊は、同一著者によるコインの裏表のような作品である。『七十人訳ギリシア語聖書モーセ五書』は、モーセ五書と呼ばれるヘブライ語聖書(または旧約聖書)の初めの5巻を著者が翻訳したものである。

2018年10月14日20時28分

【書評】『ある葬儀屋の告白』 多くの「死」に向き合ってきた著者が行き着いた福音的死生観

【書評】『ある葬儀屋の告白』 多くの「死」に向き合ってきた著者が行き着いた福音的死生観

情報が飛び交う現代社会では、重要なニュースの中に人間の「死」を含む悲劇的な内容が多く含まれている。そのため、私たちは身近な「死」に深く関わることなく、「死」への恐怖心だけが日々植え付けられていく時代を生きている。

2018年09月18日17時00分

神学書を読む(36)森本あんり著『異端の時代―正統のかたちを求めて』

神学書を読む(36)森本あんり著『異端の時代―正統のかたちを求めて』

前著から約10カ月。森本氏の新刊が岩波新書から発売された。著者の代名詞ともなっている「反知性主義」を取り入れたキャッチフレーズ「反知性主義の先に何があるのか?」という本の帯は、本書を思わず手に取る人への刺激的な言葉となっている。

2018年09月15日20時59分

聖書をメガネに 大澤真幸、稲垣久和著『キリスト教と近代の迷宮』への応答 宮村武夫

聖書をメガネに 大澤真幸、稲垣久和著『キリスト教と近代の迷宮』への応答・その3 宮村武夫

今回は第2章について応答します。最初に2章のタイトル。「近代科学の魔力と哲学の逆襲」と、私にとっては何か重々しい響きのあるものです。このタイトルで意を引くのは、近代と科学が結び付いている点です。その事実の重みを「魔力」との表現で表していると見ます。

2018年09月15日20時53分

極限の苦悩の中で見いだした「人生の意味」 『夜と霧―ドイツ強制収容所の体験記録』

極限の苦悩の中で見いだした「人生の意味」 『夜と霧―ドイツ強制収容所の体験記録』

精神医学の世界的権威、ヴィクトール・フランクル博士は、ある日ナチスの軍隊に逮捕され、妻と共にアウシュヴィッツの強制収容所に送られた。この書は、原題「強制収容所における一心理学者の体験」に記されている通り、収容所における彼の体験談である。

2018年09月14日11時16分

【書評】『韓国語形容詞強化ハンドブック』 臼田宣弘

【書評】『韓国語形容詞強化ハンドブック』 臼田宣弘

神学校卒業から教会に赴任するまで数カ月間あったため、その間に日本キリスト教協議会(NCC)教育部でアルバイトをさせていただきました。その時に「仕事の一環」として訪韓したのが、私と韓国との最初の出会いでした。

2018年09月10日14時35分

神学書を読む(35)石井希尚編訳『超訳聖書 生きる知恵』

神学書を読む(35)石井希尚編訳『超訳聖書 生きる知恵』

近年は「聖書翻訳」改変期である。昨年は新改訳聖書が改訂された。本年末には日本聖書協会が新共同訳の次世代版として「聖書協会共同訳」を発刊する。

2018年09月03日23時55分

神学書を読む(34)佐藤優著『新・学問のすすめ―脳を鍛える神学1000本ノック』

神学書を読む(34)佐藤優著『新・学問のすすめ―脳を鍛える神学1000本ノック』

前作『悪魔の勉強術』に続く、同志社大学神学部での特別講義を文字に起こしたものである。ハンフリート・ミューラーの『福音主義神学概説』などをテキストとしながら、学生たちに該当箇所を読ませ、それに佐藤氏が解説を加えるというやり方となっている。

2018年08月28日16時21分

聖書をメガネに 大澤真幸、稲垣久和著『キリスト教と近代の迷宮』への応答 宮村武夫

聖書をメガネに 大澤真幸、稲垣久和著『キリスト教と近代の迷宮』への応答・その2 宮村武夫

第1章は、キリスト教そのものに焦点を合わせています。その展開は、「キリスト教をその内側から思考してきた者と、キリスト教に対して外から――いわば無神論者の立場から――関心をもってきた者との間の対談」である本書の特徴の良さが発揮されています。

2018年08月25日22時44分

神学書を読む(33)三田一郎著『科学者はなぜ神を信じるのか―コペルニクスからホーキングまで』

神学書を読む(33)三田一郎著『科学者はなぜ神を信じるのか―コペルニクスからホーキングまで』

本書の著者、三田一郎氏はカトリック名古屋教区の終身助祭である。同時に、米ロックフェラー大学准教授、名古屋大学理学部教授、神奈川大学工学部教授などを歴任した物理学者でもある。

2018年08月20日20時03分

聖書をメガネに 大澤真幸、稲垣久和著『キリスト教と近代の迷宮』への応答 宮村武夫

聖書をメガネに 大澤真幸、稲垣久和著『キリスト教と近代の迷宮』への応答・その1 宮村武夫

TCUの稲垣久和先生と大澤真幸氏の共著『キリスト教と近代の迷宮』を手に取り、稲垣先生との長年の交流を感謝しつつ、久しぶりに稲垣先生の思索に触れ、うれしくなりました。本書の特徴は、何といっても2人の優れた著者の対談である事実です。

2018年08月19日20時42分

神学書を読む(32)中村敏著『分断と排除の時代を生きる―共謀罪成立後の日本、トランプ政権とアメリカの福音派』

神学書を読む(32)中村敏著『分断と排除の時代を生きる―共謀罪成立後の日本、トランプ政権とアメリカの福音派』

2016年の米大統領選以後、トランプ大統領に関する書籍が次々に発刊されてきた。それまでは泡沫候補の筆頭として、面白おかしく取り上げられてきたトランプ氏だが、当選後は重要なかじ取りを担う人物として、私たちは彼を見直すことになった。

2018年08月17日11時57分

ハリウッド映画と聖書

神学書を読む(31)『ハリウッド映画と聖書』(後編) 「超越の契機」を共有するために

著者のアデル・ラインハルツ氏は、聖書的な映画を「映画のかたちをとった聖書」と「映画の中の聖書」に二分し、それぞれについて4〜5章かけて詳述している。一方、終章「映画と超越」では抽象性が高められ、解説が一気に熱を帯びる。

2018年08月01日22時56分

ハリウッド映画と聖書

神学書を読む(31)『ハリウッド映画と聖書』(前編) 「映画のかたちをとった聖書」と「映画の中の聖書」の素敵な関係

本書との出会いが、私の目指していることを明確に、そしてよりアカデミックに説明するすべを与えてくれた。単なる映画と聖書のクロスオーバーを楽しむだけではなく、礼拝の大切な部分を担う「説教」の本質と奥深さを図らずも教授してくれた。

2018年07月29日18時35分

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