書評

神学書を読む(55)『福音派とは何か?』(前編・クリスチャンでない人から見た本書)

神学書を読む(55)『福音派とは何か?』(後編・クリスチャンから見た本書)

前編に続き、鈴木崇巨(たかひろ)氏による『福音派とは何か? トランプ大統領と福音派』を取り挙げる。後編はクリスチャン(特に福音派・ペンテコステ諸派)の視点から見た評論である。

2019年11月14日13時22分

神学書を読む(55)『福音派とは何か?』(前編・クリスチャンでない人から見た本書)

神学書を読む(55)『福音派とは何か?』(前編・クリスチャンでない人から見た本書)

目にしたとき、瞬時に手に取ってしまった。どうも私は、「福音派」という言葉には「パブロフの犬」並みに条件反射してしまうようだ。思わず中身をチェックする。そして一言「ついに出始めたか・・・」。そんな声なき声が口をついて出てきた。

2019年11月13日22時40分

神学書を読む(54)永井孝尚著『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』

神学書を読む(54)永井孝尚著『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』

教会の牧会を「経営」と呼ぶことに抵抗があるだろうか。教会における働きすべてを、資本主義に置き換えて考えることに難色を示す教会関係者は多いだろう。しかし時として、あえて振り子を逆に振ってみることで、見えてくるものがある。

2019年11月03日23時55分

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(上)【衝撃・その1】 『ヒップホップ・レザレクション』

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(下)【挑戦】 『ヒップホップ・レザレクション』

そういった意味で、本書は現代日本のキリスト教界へ問題提起を喚起する書である。著者の山下壮起氏もまた牧師を生業としていることからするなら、彼は米国の宗教事情ということで、識者へ問題を提起し、同時にキリスト教界にも挑戦を投げ掛けているのである。

2019年10月25日18時11分

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(上)【衝撃・その1】 『ヒップホップ・レザレクション』

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(中)【衝撃・その2】 『ヒップホップ・レザレクション』

私たちは、一般的に「公民権運動」が成功したと見ている。だが、本書第1章で著者の山下壮起氏が着目したのは、公民権運動の恩恵を受けて中産階級化した人々と、その恩恵を受けられず、いまだに貧困の中であえぐ低所得者層との乖離(かいり)であった。

2019年10月24日13時41分

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(上)【衝撃・その1】 『ヒップホップ・レザレクション』

神学書を読む(53)公民権運動は果たして成功したのか?(上)【衝撃・その1】 『ヒップホップ・レザレクション』

本書の著者、山下壮起氏と私は同志社大学神学部神学研究科の先輩後輩の関係にある。年齢的には私の方が上だが、入学年に関しては山下氏の方が早かった。同じ米国宗教史を専門としていたため、同じゼミに入っていたことで知り合った間柄である。

2019年10月23日15時00分

神学書を読む(52)『キリスト教と死』に見る人間の愚かさとそれに注がれる温かな眼差し

神学書を読む(52)『キリスト教と死』に見る人間の愚かさとそれに注がれる温かな眼差し

王様や法王(教皇)などが現世でどんなことをしたのか、ではなく、どんな死に方をしたのか、どんな処刑スタイルを採択したのか、はもちろんのこと、教派による死生観の違いが、「幽霊」という存在の形態にまで影響を及ぼしてきた、というあたりは白眉である。

2019年10月17日21時09分

神学書を読む(51)大嶋重徳著『若者に届く説教 礼拝・CS・ユースキャンプ』

神学書を読む(51)大嶋重徳著『若者に届く説教 礼拝・CS・ユースキャンプ』

過日、日本福音自由教会の70周年記念大会に参加した。その中でひときわ注目を集めていたのが大嶋重徳(しげのり)氏。キリスト者学生会(KGK)の総主事として、若者たちの心を捉えるメッセージと活動で、全国に名が知れ渡っている牧師のお一人である。

2019年10月14日19時07分

【書評】酒井邦嘉著『チョムスキーと言語脳科学』

【書評】酒井邦嘉著『チョムスキーと言語脳科学』

私なりに一言でこの本を要約すれば、「人間の脳はどのような構造の機械になっているから言葉を生み出すことができるのか、という疑問と格闘し、それに明快な答えを、意味を可能な限り排除した『統語論』として与えたのがチョムスキーだ」ということだと思う。

2019年10月04日19時06分

神学書を読む(50)『ルポ 人は科学が苦手 アメリカ「科学不信」の現場から』

神学書を読む(50)『ルポ 人は科学が苦手 アメリカ「科学不信」の現場から』

著者の三井誠氏は、2015~18年に、日本の新聞社の米ワシントン特派員として大統領選挙、科学コミュニケーション、NASAの宇宙開発などを取材している。その時に感じた「科学と宗教」の相克を、ルポタージュという形でまとめたのが本書である。

2019年09月24日20時19分

天才的数学者パスカル、キリスト者として歩んだその生涯と遺著『パンセ』

天才的数学者パスカル、キリスト者として歩んだその生涯と遺著『パンセ』

欧米では、聖書に次いで広く読まれているのが、この『パンセ』だといわれ、多くの著者がこの書によって知性と信仰心を養われてきた。パスカルは天才的な数学者・科学者として世に知られているが、その彼がなぜこのようなキリスト教書を著したのだろうか。

2019年09月11日10時02分

【書評】進藤龍也著『元極道牧師が聖書を斬る!』 人生経験からにじみ出る面白くて深いメッセージ 山崎純二

【書評】進藤龍也著『元極道牧師が聖書を斬る!』 人生経験からにじみ出る面白くて深いメッセージ 山崎純二

僕と進藤先生との最初の出会いは、JTJ神学校の入学式だった。「出会い」とは言っても、言葉を交わしたわけではなく、すごい目つきの鋭い人が後ろの方に座っていて、なんとも言えないオーラを放っていたのを今でも覚えている。

2019年08月21日12時01分

神学書を読む(49)『人類の起源、宗教の誕生』 学術的異種格闘技の妙!アカデミック版「アベンジャーズ」がここに!

神学書を読む(49)『人類の起源、宗教の誕生』 学術的異種格闘技の妙!アカデミック版「アベンジャーズ」がここに!

いわゆる対談集である。しかし、ただの対談集ではない。「人」という同じ研究対象を持ちながら、それをまったく異なる視点から追究する希代の研究者たちが、互いの研究分野をクロスオーバーさせながら自由に語り尽くすというぜいたくな内容に仕上がっている。

2019年08月18日9時58分

神学書を読む(48)石川明人著『キリスト教と日本人―宣教史から信仰の本質を問う』

神学書を読む(48)石川明人著『キリスト教と日本人―宣教史から信仰の本質を問う』

まず目に飛び込んできたのは、本書の帯に書かれた衝撃的な言葉である。「世界最大の宗教をなぜ日本人の99%は信じないのか?」 この問いは、古くて新しい。私が物心付いたとき以来、現在に至るまで、常に日本のキリスト教界で問われ続けてきたことである。

2019年08月03日23時30分

キリスト教と映画をつなぐ画期的な一冊がついに! 『銀幕(スクリーン)の中のキリスト教』

キリスト教と映画をつなぐ画期的な一冊がついに! 『銀幕(スクリーン)の中のキリスト教』

今から2年と少し前、キリスト新聞の松谷信司編集長から「映画評論家の服部弘一郎さんと映画対談をしてみませんか?」と打診があった。これはとてもうれしいお誘いであったので、即断即決で「お受けします!」と回答したことを覚えている。

2019年07月27日15時44分

『聖なる漁夫』 ペテロの生涯とアラビア王女のロマンスが交錯する物語

『聖なる漁夫』 ペテロの生涯とアラビア王女のロマンスが交錯する物語

『聖なる漁夫』は、イエスの弟子ペテロの生涯を、アラビアの王女のロマンスと重ねて描いた小説である。この書はベストセラーとなった同じ著者による『聖衣』と共に世界中で親しまれており、キリスト教と無縁な人も楽しく読める一大エンターテイメントである。

2019年07月02日22時02分

神学書を読む(47)「知的ゲーム」としての宗教論、キリスト教に未来はあるか? 『西洋人の「無神論」日本人の「無宗教」』

神学書を読む(47)「知的ゲーム」としての宗教論、キリスト教に未来はあるか? 『西洋人の「無神論」日本人の「無宗教」』

著者の中村圭志氏の特徴は、今までその宗教に興味がなかった人、特定の宗教を信仰しているわけではない人が読んでも分かるように解説することができるという点にある。本書『西洋人の「無神論」日本人の「無宗教」』は、そんな中村節の真骨頂だといえよう。

2019年06月17日21時45分

【書評】『パウロの弁護人』 世界的な新約学者が描く初代教会をめぐる思想小説 臼田宣弘

【書評】『パウロの弁護人』 世界的な新約学者が描く初代教会をめぐる思想小説 臼田宣弘

著者のゲルト・タイセンは、1943年生まれの現代の新約聖書学を代表するドイツ出身の世界的な神学者です。私がタイセンの著作を初めて読んだのは、神学校の最終学年で、読んだのは前年に日本語訳が出版された『パウロ神学の心理学的側面』でした。

2019年06月15日22時08分

励ましの一言がプレッシャーに? 現代日本人を読み解く『「承認欲求」の呪縛』という視点

励ましの一言がプレッシャーに? 現代日本人を読み解く『「承認欲求」の呪縛』という視点

他者に認められたい、承認されたいという欲求が、異常なまでに肥大化しつつあるのが現代日本人というわけだ。今回取り上げる『「承認欲求」の呪縛』は、こういった分野を取り上げている。つづめて言えば、一種の日本人論である。

2019年05月19日22時49分

神学書を読む(46)『神とは何か 哲学としてのキリスト教』

神学書を読む(46)『神とは何か 哲学としてのキリスト教』

キリスト者が「哲学」の手法で神を語ったとしたらどうなるであろうか。果たして「自分」という地点から「神」というアプリオリを語り得ることはできるのだろうか。本書はこの無理難題に挑んだ哲学者の「集大成」といってもいい快作である。

2019年04月23日22時54分

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