闇から光へ~的外れからの解放~(56)負の沼 佐伯玲子

2018年4月9日15時20分 コラムニスト : 佐伯玲子 印刷
Facebookでシェアする Twitterでシェアする
関連タグ:佐伯玲子

悪魔から誘惑を受けて危うく自死するところを、元夫Aを通してイエス様が救ってくださり、一命を取り留めた私でしたが、この一件について何も語ってくれないAの心が理解できず、また怖くて聞けない状態でした。会話の無い日々は、暗くて息苦しい、出口のないトンネルに入ってしまったようでした。

人に話せば愚痴に終始し、いたずらに疲れるだけで解決策は見つからず、ただむなしいだけ。「もう『神様』しか頼るところはない!」。しかし、それは「イエス様」ではなく墓信仰「X」でした。

私が親しくしていた女性信者たちが、重い病を抱えながらも次々と子どもを授かっていて「私もあやかりたい!」と切に願ったからでした。周りから「赤ちゃんはまだ?」「早く作らなきゃだめよ~!」「一番の親孝行は、孫の顔を見せてあげること!」等々、あいさつ代わりに毎回言われることは本当につらいものでした。

悪気はないのでしょうが「こちらの状況も知らないくせに、無神経だ ! 」と怒りが込み上げるときもありました。ただ、2人の母たちは私を気遣い、そっと見守っていてくれたことがせめてもの救いでした。今も感謝しています。

しかし、もっとつらかったのは、子どものいる友人たちと会うときでした。子どもの話題ばかりになって、その輪に入っていけないことが寂しくて悔しくて、時にねたましくさえ思えて、またそんなふうに思う自分を責めたり・・・。すべての感情が複雑に絡み合い、それが怒りとなって心を激しく揺さぶりました。私の魂は「負の沼」にどっぷりと浸かり、まさに悪魔の思うつぼだったのです。

「助けてほしい!」一心で、Ⅹの教祖であるY氏の元へ向かいました。個人的な相談ができるチャンスは、施術台で波動を受けているとき。しかし、人によって所用時間が異なるため(墓参後は、波動が多く入るから長いとされていた)、短時間で終わる場合を想定し、素早く簡潔に伝えようとするのですが、そういう時に限って必ず施術中に割って入りY氏に相談を持ちかけたり、写真に波動を求めてくる信者がいて、結局何も伝えられないまま終わることもよくありました。救ってほしい気持ちが強すぎて、何も見えなくなっていたのだと思いますが、こういう行動も悪霊の仕業だったのでしょう。

しかし「こちらも崖っ淵!」。引き下がるわけにはいきません。「今日は絶対に話す!」と気合を入れ「波動注入」に臨みました。ようやく順番が回ってきて、施術台にうつ伏せになるや否や、私はせきを切ったように子どもが欲しい思いを話し始めました。

「焦らなくていいんじゃない。まだ若いんだから」と、私のことを30歳前後と勘違いしていたY氏に、すかさず「いいえ、もう36歳です!」と告げると「あら、もうそんな歳になっていたの?!」とY氏が答えた瞬間「先生!写真に波動を!」と年配の女性信者が割り込んできました。「えぇ~、 勘弁してよ~! 」。心の中で叫びました。しかし、その女性はさらに墓の相談までも始めてしまい、その間に私はうつ伏せから2段階目の仰向け体勢に移ってしまいました。

「お願い!早く話が終わって!」と天井を見つめながら祈りました。しかし、一向に終わる気配はなく、仕上げ段階の座位体勢に移行。それでもまだ話は止まず「はい。オッケー!」とついに私の波動注入は終わってしまいました(:*0*;)。

「今日もダメだったか」と落胆し、施術台を降りかけると・・・「そんなに子どもが欲しい?」とY氏が問いかけてきました。「はい !」と力強く答えると、ほほ笑みながら「よし!今、魔法かけるわ!」と言ったのです。それは、誰も言われたことがない、初めて聞くフレーズでした。いつもなら「波動を送るわ」と言うところを「『魔法をかける』って???」。不思議に思いながらも、その「魔法」ということが、とても特別なもののように思え、大きな期待を持ちました。この瞬間、私の中に「魔術の霊」が入ったのかもしれません。

それから間もなくして迎えた私の誕生日。この日起きた展開は「魔法」だったのでしょうか?それとも・・・。

<<前回へ     次回へ>>

佐伯玲子

佐伯玲子(さえき・れいこ)

愛知県豊田市出身。名古屋造形芸術短期大学造形芸術科プロダクトデザインコース卒業後、役者を目指し上京。幼少より得意だった物まねを生かし、ホリプロお笑い部門第1期生として、バラエティーやドラマ、舞台などで活動。結婚後は、プレイヤーの他、脚本、演出、プロデュースといった制作活動を行う。26歳の時に出会ったカルトの洗脳により、離婚、度重なる病やけがで、生命危機一髪の2012年秋、イエス・キリストに出会い、22年間に及ぶカルト洗脳から救われる。2015年春より、神様から賛美を使って歌って踊るエクササイズ「賛美クス」を与えられ、フィットネスを通した伝道を行っている。教会はもちろん、ノンクリスチャンの人たちに、賛美の「力」と「神様に感謝をささげることの喜び」を、ステージパフォーマンスやレッスンを通して発信している。「主イエスの恵み教会」所属。

B.B Wonderland公式サイト

Facebookでシェアする Twitterでシェアする
関連タグ:佐伯玲子

関連記事

クリスチャントゥデイからのお願い

いつもご愛読いただき、ありがとうございます。皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。

記事の一つ一つは、記者が取材をして書き上げ、翻訳者が海外のニュースを邦訳し、さらに編集者や校閲者の手も経て配信しているものです。また、多くのコラムニストや寄稿者から原稿をいただくことで、毎日欠かすことなくニュースやコラムを発信できています。

この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、読者の皆様にはぜひ、祈りと共に、サポーターとして(1,000円/月〜)、また寄付(3,000円〜)によって応援していただきたく、ご協力をお願い申し上げます。支払いはクレジット決済(Paypal)で可能です。希望者には、週刊メールマガジンも送らせていただきます。サポーターや寄付の詳細、またクレジットカードをお持ちでない方はこちらをご覧ください。

  • 金額を選択:
  • 金額を選択:

コラムの最新記事 コラムの記事一覧ページ

主要ニュース

コラム

人気記事ランキング