試練を乗り越えた喜びが名曲に サンドラ・シェンさんの伝道的ピアノコンサート

2017年12月6日06時46分 記者 : 坂本直子 印刷
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+名曲は神様への喜びの声 サンドラ・シェンさんの伝道的ピアノコンサート
写真:世界華人福音事工連絡中心・日本区委員会提供
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台湾人ピアニストのサンドラ・シェンさんによるピアノコンサート「心に広がるメロディー」(主催:世界華人福音事工連絡中心・日本区委員会)が25日、青山学院大学ガウチャー記念礼拝堂(東京都渋谷区)で開催された。クラシックの巨匠の生涯とその信仰をひもときながら、彼らが残した名曲の数々を演奏した。

この日、サンドラさんは、「天からの啓示 試練を乗り越える偉大な作曲家たちの心の軌跡」というテーマで、J・S・バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、リストを取り上げ、次のように紹介した。

「クラシックの巨匠はスーパーマンのような存在だと思っていましたが、伝記を読むと、彼らにもさまざまな悩みや困難があり、自分と同じだと気付きました。また、信仰によって苦難を乗り越えてきたという共通点もあります。だからこそ彼らの音楽は、苦しみを訴えるものではなく、多くの人々を救うものとなり、作られてから何年たっても私たちを励ましてくれるのです」

演奏されたのは、J・S・バッハ「主よ、人の望みよ喜びを」、モーツァルトの「ピアノソナタ第17番」、ベートーヴェン「ピアノソナタ第32番」第2楽章、ショパン「バラード第4番」、リスト「エステ荘の噴水」。

J・S・バッハは幼少期に相次いで両親を亡くし、孤独の中で音楽の勉強を続けた。また、天才モーツァルトも常に貧しさの中にあり、6人の子どものうち4人を乳幼児の時に失っている。ベートーヴェンは、輝かしい前途を目前にして聴覚を失い、ショパンは、愛する祖国ポーランドが戦火に焼かれる悲しみを味わった。リストは何人もの女性と恋愛関係を持ちながら、決して心が満たされることがなかった。そうした中で彼らは、神に拠(よ)り頼み、神の愛に満たされて、今なお残る名曲の数々を生み出していったのだ。

中でもショパンは、祖国ポーランドが攻撃された時、「神がいるなら、なぜこのような悲惨なことを起こすのか」と、一時、信仰から離れた。しかし、病に倒れて余命わずかと宣告された時、親友がその手に小さな十字架を握らせると、ショパンは「私は祝福の源にいる」と述べたという。この話を聞いたリストの言葉が残されている。「これはショパンにとって最も美しい作品であり、あたかも放蕩(ほうとう)息子が父のもとに立ち返る話。けれども、ショパンはそれを書き残すことができなかった」

名曲は神様への喜びの声 サンドラ・シェンさんの伝道的ピアノコンサート
台湾人ピアニストのサンドラ・シェンさん=25日、青山学院大学ガウチャー記念礼拝堂(東京都渋谷区)で

サンドラさんがキリストを心に受け入れたのは高校生の時。その時に出会ったピアノの先生は、どんなに不利益を被っても、人を愛し、赦(ゆる)していた。その姿はあたかも灯台のように、どんなに波風にも影響されず、いつも光を放っていたという。

サンドラさんが「なぜそんなことができるのだろう」と不思議に思っていると、先生が話し掛けてくれた。

「あなただって、そのような人生を送ることができる。なぜなら、父なる神が私たちを愛しているから。イエス様は私たちの罪のために十字架にかかり、苦しみを受け、私たちが担うべき罪を担ってくださった。それゆえ、私たちは神様と正しく親しい関係を持つことができる」

「私もそうなりたい」と答えると、先生はサンドラさんに「一緒に祈ろう」と言って、イエス様を心に受け入れる祈りを共にささげてくれた。

その後、サンドラさんは米国に留学し、華人教会の奏楽奉仕と、聖書の勉強会にも熱心に参加するようになった。4年が過ぎた時、父親が心臓発作で亡くなったとの知らせを受けた。父から大きな愛を受けたにもかかわらず、最後に感謝の言葉も言えなかった。そのことが大きな悲しみとなり、恐れとなっていたサンドラさんに、クリスマスの夜、神様は御言葉を与えてくださったという。

「わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。わたしはこれを、世が与えるように与えるのではない。心を騒がせるな。おびえるな」(ヨハネ14:27)

「神様の言葉が私の心の中に流れ込んできました。私はその時初めて、平安というのは、嵐の中の静けさと同じで、イエス様が舟に乗っていてくださるなら、嵐の中でも平安を持って岸辺にたどり着けると信じました。私は緊張すると、このイエス様の言葉を思い出します。この御言葉を握りしめ、コンクールにも優勝できました。大きな力は自分から出るのではなく、神から与えられるものです。神様を心からたたえます」

名曲は神様への喜びの声 サンドラ・シェンさんの伝道的ピアノコンサート
写真:世界華人福音事工連絡中心・日本区委員会

またサンドラさんは、ショパンのように自分も信仰を捨てようとした時があったと明かした。

「祈れば祈るほど状況が悪くなり、『神様は忙しいのかな』と考え始め、もうこれ以上願ったりするのはやめようと、神様に『さようなら』をしました。しかし2週間たって、今まで私はいつも自分の思いばかりを祈っていたことに気付きました。これまで『神様のお導きに従います』と言っていたのに、自分の思い通りにいかなくなると、神様に『さようなら』をしてしまったのです。その夜、私はもう一度、『神様、私を救ってください』と祈りました。天の父なる神様は両手を広げて私を迎えてくださいました。

神様は、私たちが立ち返り、戻ってくるのを待っていてくださいます。なぜなら、私たちがどんなに汚れていても、愛していてくださるからです。神様の思いは、私たちの思いよりもはるかに高く、最もいいものをあなたに与えてくれます。ただ、神様の愛を受け入れるのです。そうすれば、神様のいつくしみ深い愛を経験することができます」

演奏会に来場したクリスチャン女性は感想をこう語った。「演奏だけでなく、有名な5人の音楽家の生き方を知ることができて、とてもよかった。サンドラさんの演奏は神様の栄光を現し、過去の音楽家と結び付いた感じがした」

このコンサートは、華人教会が日本人への伝道の一環として企画したもので、総動員伝道(代表:姫井雅夫牧師)と青山学院宗教センターの協力により実現した。

サンドラさんは、米国人と台湾人の両親のもと、4歳でピアノを始めた。13歳でドイツに留学し、その後、米国へ。1997年のヒルトンヘッド国際ピアノコンクール、ピアノコンクールモンツー、また2012年のフランスでの国際ピアノコンクールで最優秀賞を受賞し、各国で高い評価を得ている。米国、ドイツ、北京、台湾などでコンサートを行うと同時に、アジアを中心に伝道のための音楽活動も精力的に続けており、以前より日本人に福音を伝えたいと強い思いを持っていたという。

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