「救われるには信仰と善行の両方が必要」 米プロテスタントの半数が同意

2017年10月2日17時17分 翻訳者 : 野田欣一 印刷
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+「救いには信仰と善行の両方が必要」 米プロテスタントの半数が同意
マルティン・ルターが異端として教会から破門されることになったヴォルムス帝国議会(1521年)を描いたアントン・フォン・ウェルナーの「Luther Before the Diet of Worms」
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米世論調査機関「ピュー研究所」が行った最近の調査(英語)によると、米国のプロテスタント信者の約半数が、「信仰によってのみ救われる」のではなく、「救われるには信仰と善行の両方が必要」という「歴史的なカトリック信仰」に同意しているという。一方、「信仰によってのみ救われる」という信念を最も強く持っているのは、白人の福音派だった。

調査は、今年、宗教改革500年を迎えるのに合わせて行われたもので、救済の要件に焦点を当てたものを含め、多様な質問項目を設けている。

調査結果によると、米国ではプロテスタント信者の52%が、天国に行くためには信仰と善行の両方が必要だと答えており、必要なのは信仰のみ(Sola fide=ソラ・フィデ)だとする人(46%)を上回った。カトリック信者の場合は、81%が信仰と善行の両方が必要だとしている。一方、白人の福音派の3分の2は救われるのに必要なのは信仰のみだとしている。もっとも、カトリック教会は「信仰と業」という言い方について、カトリックの信仰を単純化し過ぎてまぎらわしくするものだと主張している。

「ソラ・スクリプトゥラ」(Sola scriptura、クリスチャンの信仰と実践の根拠になるのは聖書のみであるという意味)という宗教改革の理念に関しても、プロテスタント内で意見が分かれている。プロテスタント信者の46%は、聖書こそがクリスチャンが必要とするすべての宗教的指針を提供するものだと考えているが、52%は、クリスチャンに必要なのは、聖書に加えて教会の教えと伝統も含まれると考えている。一方、白人の福音派は、約60%がソラ・スクリプトゥラに同意した。

ソラ・フィデとソラ・スクリプトゥラの両方を堅持しているのは、プロテスタント全体では30%、カトリックでは7%、白人の福音派では44%だった。

天国に入るために必要なものは何かという自由回答形式で答える質問には、「イエスに対する信仰と新生」(32%)、「善良な人間であり、道徳的価値観を持ち、善行をすること」(19%)、「悔い改めと罪の赦(ゆる)しを求めること」(12%)、「神への信仰」(11%)などの答えがあった。

他に、天国に入る前に魂が罪の浄化のために送られる場所とされる「煉獄(れんごく)」についての意見も大きく分かれた。

煉獄の存在については、米国のクリスチャン全体の54%が拒絶しており、33%が信じている。白人の福音派のほとんどは「間違った信仰」だと言いそうだが、拒絶するのは72%だった。一方、カトリック教会はその対極にあり、70%は煉獄が実際に存在すると考えている。プロテスタントの大部分(65%)は煉獄の存在を認めていない。黒人のプロテスタント教会は2つの意見が拮抗(きっこう)しており、存在するが47%、存在しないが48%だった。

特筆すべきは、米国の大多数の大人が、宗教改革とはプロテスタントがカトリックからたもとを分かった時代に起こったことであることをよく知っており、それを進めたのがマルティン・ルターだと正しく答えていたことだ。

米フロリダ州に本部を置く長老派の神学教育団体「リゴニア・ミニストリーズ」は、宗教改革について、ソラ・フィデとソラ・スクリプトゥラを中心に展開・発展した運動だとしているが、「プロテスタンティズムの『プロテスト』は、信仰によってのみ義とされるという問題をはるかに超えて、特に中世のローマで現れた多くの教義に挑んでいくものだった」と説明している。

またピュー研究所は、「宗教改革の中心にある課題は、単に教義上の問題だけではありませんでした。議論は、宗教的実践、教会組織、免罪符の販売、ローマのサンピエトロ大聖堂の多額の建設費などに及ぶものでした。政治的要素なども重要な役割を果たしていたのです」と説明している。

調査は質問が記された用紙2枚に回答を記入する形で行われ、結果は5月30日から8月9日までに回収された5198件の回答をまとめたもの。

※この記事はクリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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