イースターメッセージ「主の甦りのいのちを生きて」 加藤常昭

2017年4月16日05時40分 執筆者 : 加藤常昭 印刷
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愛する兄弟ラザロを喪(うしな)い、絶望のなかにいたマルタに、主イエスは言われました。「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる」(ヨハネ11:25)

甦(よみがえ)りの祝いの日が来ました。昔、ユダヤの地で死者が生き返ったという出来事を思い起こす日ではありません。それだけなら私どもの祝いの喜びを生みはしません。甦りは、主ご自身が復活のいのちそのものであるからこそ起こりました。そのいのちの主が、私どもに問われます。「あなたもわたしのいのちを信じるか」と。「はい!信じます!」私どもはそう答えます。そうすると喜びが溢れてきます。こころからの、全身を包む喜びが!

キリスト者は日曜日に礼拝に集まります。主が甦られたのが日曜日だからです。毎日曜日が復活のいのちの主にお会いする日です。毎日曜日、声を揃(そろ)えて告白します。主イエスよ、私どもはあなたのいのちを信じます。そのいのちに生かされます。ですから主が実際に墓から出てこられたこの日を、特に喜びの思いを込めて祝います。そして歌います。「主イエスは甦られた!」と。

主はおもしろいことを言われました。「死んでも生きる」と。私どもは皆死にます。本当に死にます。身も魂も。思い違いをしているひとがあるかもしれません。ひとが死ぬと、朽ちていく肉体を捨てて、不滅の霊魂は神のみもとに行く、と。それは、魂は永遠だと誤解しているだけです。主の復活がなければ、私どもの魂も肉体も死ぬのです。私どもは神でも天使でもありません。造っていただいた肉体を生かす魂も限りがあります。滅びるのです。

しかも肉体と魂に生きる私どもは造り主に従順には生きません。まことの神ではなく、自分に幸運を約束する偶像を作ります。まことの神を愛し抜こうとはしません。自分を大切にすることもせず、自分のように隣人を愛することもしません。主の愛のいましめに背くばかりです。私どもはそのままでは罪人として死ぬのです。神を呼べぬまま滅びるのです。

「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」(マルコ15:34)

改革者ルターは、この世でまことに罪人として死なれたのは主イエスだけだと言いました。改革者カルヴァンは、この瞬間、まことの神である主イエスが神としての力を発揮されなかったと言いました。まことの罪人としての呪いを全存在で受けとめられました。神はこのイエスを甦らせられたのです。

私の妻さゆりは舌癌で5回手術し、晩年、悪性リンパ腫に全身を冒され、重い認知症にもなり、2014年、2年の在宅介護の末に地上の生涯を終えました。私は親友のハイデルベルク大学教授のメラーさんにメイルで知らせました。妻は、私の手のなかで眠るように逝きました。間もなく返信がありました。「常昭、さゆりは眠るように死んだ。それは神がさゆりを受けとめてくださったからだ。今は神のみ手のなかで眠る。そして神が定められた日、こう呼びかけられる。『さゆり、起きなさい!甦りの朝だよ!』」。メイルを読みつつ、私は泣き続けました。しかし、強く慰められていました。58年ともに生きた妻を喪うのは耐えられない悲しみです。しかし、それよりもっと深い慰めがありました。さゆりが「死んでも生きる!」甦りのいのちの主が声をかけてくださいました。

敗戦後、見渡す限り焼け野原になっていた東京の町を見渡せる丘の上で、復活主日の早天礼拝をし、はたちにもならない私が説教しました。復活された主がマグダラのマリアに「マリアよ」と呼びかけられたみ言葉を取り次ぎました。語りながら、主ご自身に、「ツネアキよ」と呼ばれたと思いました。お声が聞こえたのです。

教会に行きましょう。甦りのいのちの主の招きの声を聴きましょう。聖霊を受けたペトロが「わたしたちは復活の証人」と言ったように(使徒2:32)、私どもが復活のいのちの証人になりましょう!

加藤常昭
(写真:日本FEBC提供)

加藤常昭(かとう・つねあき)

1929年、中国・ハルピンに生まれる。東京大学文学部哲学科卒業、東京神学大学大学院修士課程修了。86年まで東京神学大学教授(実践神学)。86~87年、ハイデルベルク大学客員教授。95~97年、国際説教学会会長。97年まで日本基督教団鎌倉雪ノ下教会牧師。現在、同教団隠退教師。説教塾主宰として説教者の研修指導に励んでいる。

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