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この時聖書を開いた(32)主の恵みに生かされて リタイアの前、直後、そして今 吉野輝雄

2017年4月8日07時38分 執筆者 : カレブの会 印刷
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主の恵みに生かされて。リタイアの前、直後、そして今
元国際基督教大学(ICU)教授 吉野輝雄

「今や、恵みの時、今こそ、救いの日」(コリント信徒への手紙第2 6章2節b)

私は5年前に、37年間勤務していたICUを定年退職し、今年70歳となりました。在職中は、主に仕える信仰と使命をもって働く尊敬できる同僚との協働、ユニークな学生たちへの教育、また、好きな化学の研究に携わる充実した日々でした。

しかし、50代に予期せぬ挫折を体験。それまでの経験が全く自分の支えとならず、生きる基盤が揺さぶられ、出口の見えない闇の中をさ迷いました。幸いなことに、そのように弱った私を家族、教会の兄姉、同僚はあるがまま受け止めてくれました。私はもがきの中で、自力では人生を立て直すことができない自分の全てを主に告白し、救いを求めました。

その時、聖書が約束している永遠の命を主から賜り、心の内に宿る霊的体験をしたのです。この体験は私を根底から変えました。どのように? まず、自分があるがままで主に愛されていることを知り、他人の目や評価を恐れず与えられている能力と時間を隣人のために使い、自分の命を大切にしたいと思えるようになったのです。

今、在職中の良き体験も挫折も、全てが主の恵みと導きであったと証しできます。まさに「恵みの時、救いの日」の体験でした。定年後、自分の「人生曲線」(年齢:幸福度)を描く機会があり、私の人生を、どんな時も支えてくださった主の恵みを再確認させられています。

私はリタイアを旅立ちと捉え、新たな人生を築く歩みを始めました。モットーは Liberated freeman。専門、履歴、社会的しがらみから解き放たれた自由(ただ)人として賜ったタラントを生かし、どんな人とも対等な人間関係を楽しむことです。

今、3つのミッションがあります。1つは「水を通しての市民科学リテラシー」活動。在職中、25年余り学生に講義してきた一般教育「水を通して、自然と人間について考える」の市民、青少年版です。人間はじめ生物の命と生活にとって無くてはならない水、自然環境を支配している水の力と役割を科学と地球市民の目で考えること。信仰者としては、「主を畏れることは知識の初め」(箴言1章7節)を科学する基盤とし、水は神が創造した傑作であり、命ある者への最大の賜物であることを語り、天地を創造された神の御業に目を向けることが使命です。

第2は、NPO法人・CFF(Caring for the Future Foundation)の理事としてマレーシア、フィリピン、ミャンマーの恵まれない子どもたちへの支援活動とワークキャンプ・スタディーツアーに参加する青少年と対話し、彼らの人間としての自立、成長に寄り添う活動です。

第3は、私の人生の基盤であり、キリストの体である教会にできる限り仕えたいと願っています。教会学校での聖書の学びと分かち合い、仙川教会ホームページの管理は、主から与えられたタラントを生かせる楽しい奉仕です。

定年後5年間は、どのミッションも楽しく続けてきましたが、70歳を超えたいま、体力、知力、精神の退潮は否めない。生活スタイルの切り替えを、主は告げているのかもしれません。健康のために夫婦で毎朝散歩とラジオ体操を続けていますが、今を感謝し、年相応の生活を送りながら主に仕えていくことが私の願いです。

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【書籍紹介】

 カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―

カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―』

私たちはみな、退職後のさまざまな不安を抱えています。夫婦や家族関係の在り方、体力の衰え、病、経済のこと、伴侶との離別、孤独等々。この世の人々が行く同じ道を歩みます。「夢」がコインの表だとすれば、弱さを味わう「軟着陸」はその裏面です。幸いなことに、この弱さは私たちを成熟へと導いてくれるだけでなく、しばしば夢と使命を与え、御国を広げる道へと導いてくれるのです。

現役で働いている方にとっては、示唆に富んだ言葉に、生き方の確かなヒントやアドバイスが与えられます。同世代の人にとりましては、生きる勇気や力が湧き上がり、その励ましを共有できる本です。

ご注文は、全国のキリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

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カレブの会

カレブの会

切り株から芽を出す「カレブの会」のロゴマークは、リタイア後も御言葉の約束を信じ、それぞれが置かれた場所で、豊かな実を結ぶ現代のカレブのような人々のスピリットを表現している。「主から夢を頂き、夢の実現のために互いに助け合う」こと、「人生のソフトランディング(軟着陸)を助け合う」ことを目的に2006年12月に活動を開始。そのビジョンは宇都宮、仙台、西宮へと、御霊の風に乗って運ばれ、今ゆっくりと広がり続けている。
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