この人に聞く(24)昭和歌謡風ゴスペル「台所から世界へ賛美は広がる!」高橋めりーさん

2017年2月12日07時02分 記者 : 中橋祐貴 印刷
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「神様は私を、全ての人を特別な存在として造られました」。歌を通じて思いを伝えていく高橋めりーさん=2016年12月3日、大阪市内で
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「めりー」という名の由来

高橋めりー(本名・由実)さんは、「昭和歌謡風ゴスペル」歌手として日本各地で活躍している。「心に響く歌声」「聴いていて懐かしい」と多くの反響がある。

「私は数年前まで、『歌声ペトラ関西』にスタッフとして参加していたんです」

「歌声ペトラ」とは、関根一夫牧師やシンガーソングライターの岩渕まこと氏らが作った賛美歌を、みんなで歌うミニコンサートのこと。関東では毎月1回、東京のお茶の水クリスチャン・センター(地下1階アイリーンホール)で、関西では不定期に開かれている。そこで関根牧師が語ったメッセージが高橋さんの心に響いたという。

「先生は2匹の犬を飼っていて、トミーは賢い子で、メリーは老犬で目が悪く、散歩中もすぐに疲れてしまう。お客さんが来ても、ついついトミーばかりかわいがられてしまう。でも、関根先生は『どちらも同じようにかわいい子どもです』と語られたのです」

これを聞いた高橋さんは、「あっ、これ、私のことだな。神様に愛されていることを忘れたくないな」と感動し、関根牧師に「『めりー』という名前をください」とお願いした。それが「高橋めりー」を名乗るようになったきっかけである。

昭和歌謡風ゴスペル

高橋さんが「昭和歌謡風ゴスペル」を歌うようになるまでの経緯を聞いた。

今から15年ほど前にゴスペルが大流行したとき、高橋さんは教会でゴスペルクワイアに参加し、メンバー編成が変わった時からディレクターを務めた。しかし、歌いながら疑問も感じていたという。

「私は英語が苦手だし、それであれば、英語で歌う意味があるのだろうか。聴いているお客さんも日本人だし・・・」

やがて高橋さんはフォーク・ゴスペル・デュオを仲間と結成して日本語のゴスペルに挑戦するが、2009年に解散して1人になった頃から、「自分の育った日本の文化をコンセプトにしたい」との思いが強くなっていく。

「自分が聴いて育った日本の文化を歌で伝えていきたい。共有できる何かがあるはず」

ここから高橋さんの昭和歌謡風ゴスペルがスタートしたという。

専業主婦としての歌手活動

そんな高橋さんだが、普段は家事と子育てにいそしむ専業主婦だ。歌手活動を始めたばかりのころ、長男は中学生、次男は小学生。夫は刑務官の仕事をしている関係で夜勤も多く、高橋さんが家を空けることは難しかったという。

そこで、まずアルバム制作から手掛けていった。これまで、1stアルバム「色は匂へど」(2010年)、2ndアルバム「いてくれてありがとう」(13年)、3rdアルバム「生きるために命は」(15年)を出し、秋には4枚目のアルバムをリリース予定だ。

この人に聞く(24)昭和歌謡風ゴスペル「台所から世界へ賛美は広がる!」高橋めりーさん
教会、ホール、地域イベント、さまざまな場所で歌い続ける(写真:高橋めりーさん提供)

現在、高橋さんは全国各地の教会でのコンサートのほか、地元の大阪・堺での震災メモリアルコンサート、町の振興イベントや福祉施設での訪問コンサートに出演し、また市民有志による平和のコンサート「ピースライブ」では実行委員として企画運営から出演もこなしている。

以前、自身が関わっていた小学校のPTAが主催する講演会で「命、愛」をテーマにして歌うこともできた。さらに、PTA役員をしていた時代からの悲願だったという関根牧師の講演会の開催も実現したという。

2つの夢

高橋さんの夢を聞いてみた。

「1つは、『父親のルーツ』『母親のルーツ』があるところに福音を持って行きたい」

それは、父方の故郷である富山と、母方の故郷である青森のことだ。

2つ目は、東日本大震災の被災地でのコンサート。

「昨年、念願だった仮設訪問が実現したんですが、仮設住宅はもうガラガラでした。人は忘れられたと感じるときに絶望的な思いになるものです。現地で活動する牧師やボランティアも、『今こそ来てくれる人が必要』と言っていました。コンサートをしても、集まったのは3、4人。でも、顔が見えるコンサートができました。それをこれからも継続したい」

クリスチャンのママ友に反発しながら

高橋さんはどのようにしてクリスチャンになったのだろうか。

子どもを教会付属の幼稚園に通わせていたが、クリスチャンのママ友の様子を見ながら、「ああ自分は洗脳されたくない」と反感に近い思いを持っていたという。

高橋さんが幼稚園で聖書を購入したのも、「息子が聖書の言葉の暗唱をしているのを、変なことを覚えさせられていないかチェックするためでした」。すると、瞬く間に「高橋さんが聖書を買った」と噂(うわさ)が広がり、次第にママ友から教会の集まりに誘われるようになった。

ただ、思ったことははっきり言う性格だという高橋さん。

「行く先々で嫌われましたね(笑)。教会で進化論、創造論について議論をしたり、お互いに熱くなって口論のようになったこともあります」と当時を振り返る。

やがて単立ライトハウスキリスト教会(堺市)でマクギオン・サム牧師から聖書を学ぶようになった。そこには幼稚園のママ友もたくさん集っていたという。

「私の前に神様を出して。そうしたら私は信じる」と頑なに言い張る高橋さんに、サム牧師はこう語った。

「今ここで本物のイエス様が現れても君は信じないよ。見ないで信じることが幸い」

その言葉を聞いて、高橋さんは「ありゃ?」と思ったという。

「他の難しいことはよく分からないけれど、人間の罪が『的外れ』だということを教わり、『それなら私にも罪はある』と素直に思いました。そして、イエス様が的外れの人生を軌道修正するために十字架にかかったという話を聞いて、そのとおりだと思ったんです。これだけは信じることができました」

その時、サム牧師に導かれて祈った内容は、信仰告白の祈りだった。そして、「高橋さん、あなたは今からクリスチャンだよ」と声を掛けられたという。

こうして高橋さんは信仰を持つことになったが、「周りは喜ぶどころか、ざわついていました」と苦笑い。「こんなに祝福されないなんて(笑)」

この人に聞く(24)昭和歌謡風ゴスペル「台所から世界へ賛美は広がる!」高橋めりーさん
(写真:オフィシャルサイトより)

大きな試練を経験して

高橋さんがクリスチャンになった直後、3歳の次男が難病にかかり、腫瘍を切除するため頭蓋骨を開く大手術を受けた。さらに、長男は小学1年の時に1人で学校へ行けなくなった。葛藤は9年間続いたという。

「こんな試練も、信仰がなかったら耐えられなかったと思います。次男の病気についても、神様の命の領域を信じていたから、何とか精神状態を保てました。私は息子たちを背負って、神様が私を背負ってくださっている。だから、乗り越えられたんです」

そんなつらい経験をしてきた母としての思いが高橋さんの歌には込められている。

「神様の恵みは、どこを見てもあふれています。私たち主婦は『忙しいから祈れない』とよく言うけれど、見つけようと思うか思わないかじゃないでしょうか。何でもないようなごく当たり前の毎日の暮らしの中にも、一人一人に用意された『特別な』贈り物がそこここに隠されています」

日本人の心に響く昭和歌謡風ゴスペルシンガーの歌声を、ぜひ聴いてみてはいかがだろうか。

「まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追ってくるでしょう」(詩編23:6、新改訳)

3月4日(土)には、インマヌエル富士見台キリスト教会(東京都練馬区富士見台2−9−9)で、精神障がい者のためのグループホーム「ホサナホーム」のチャリティーコンサート「Thanks 大切な You & I」が行われる。また3月6日(月)には、久留米キリスト教会の喫茶室グレイス(東京都東久留米市本町2−14−3)でもコンサートを予定している。

■ 昭和歌謡風ゴスペル歌手・高橋めりーオフィシャルサイト
http://merry3.jimdo.com

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