列聖記念「マザー・テレサ映画祭」 ゲストに音楽家・こいずみゆりさん マザーへの思いを歌でつづる

2016年9月27日18時00分 記者 : 坂本直子 印刷
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マザー・テレサによって生きる力をもらい、今ここにこうして生かしてもらっていると話す音楽家のこいずみゆりさん=24日、東京都写真美術館(東京都目黒区)で
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マザー・テレサの列聖を記念し、マザーの愛に満ちた活動を紹介する「マザー・テレサ映画祭」(提供:女子パウロ会)が東京都写真美術館(東京都目黒区)で開催されている。24日には音楽家のこいずみゆりさんによるミニコンサートが行われた。マザーへの愛とあふれる思いを歌うこいずみさんの清らかな歌声は、会場を感動に包んだ。

音楽家のこいずみゆりさんは4歳からピアノを始め、大阪音楽大学を卒業。主に祈りのための歌を作詞作曲し、自らもシンガーとして活躍する。神戸で行われたマザー・テレサ生誕100年記念の写真展では、公式テーマソングとして自作の「大好きなマザー・テレサ」が起用された。今年7月には、マザーの列聖を記念したアルバム「Mother Teresa たいせつなあなたへ」をリリースした。

これまで同映画祭では、映画監督の千葉茂樹氏、片柳弘史神父がトークショーのゲストとして登壇したが、いずれも直接マザーと会い、その活動を目の当たりにしている。こいずみさんは実際のマザーに会ったことはないが、マザーの存在によって生きる力を得、マザーの愛に満ちた心に癒やされ続けてきた。

マザーをさまざまな媒体を通して知ったこいずみさんは当初、その行いの素晴らしさに圧倒され、同じクリスチャンとして同じ列車に乗り、進む方向は同じでありながらも、特等席に座るマザーと、その他大勢の一般席に座る自分とは距離感を感じていたという。

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この日も会場には多くの人が集まり、こいずみゆりさんの話や歌声に耳を傾けた。

しかしそのうち、マザーの写真集が出版されたり、マザーの言葉が紹介されたりするようになり、それらに出会い味わっていくうちに、マザーが自分と同じ一般車両に乗っているような親近感を抱くようになった。

こいずみさんが最もマザーを身近に感じたのは、10年ほど前に白血病にかかったときだ。この時、医師から余命半年と言われたこいずみさんは、それまで目指していた道も閉ざされ、絶望のどん底に突き落とされた気持ちで無菌室にいた。「この時は、左右を見る余裕は全然なくて、本当に打ち砕かれた気持ちで、マザーのことを思い出す余裕もなかった」という。

「それが祈りの中で、ふとマザーが背中を押してくれているような気配を感じたんです。『行け』って背中を押してくれた」とこいずみさん。「『マザー、どうして?』と思ったのですが、マザーの背中を押してくれる勢いによって、私は今まで考えてもみなかった方向に自分の歩みを進め、奇跡的にいろいろな癒やしを頂き、今ここにこうして生かしていただいている」と話した。

「方向転換をした後は、音楽活動や地元でのボランティアの中で、マザーのメッセージを皆さんにお伝えしよう、一緒に分かち合おうという気持ちでいると、マザーの温かい力を感じる。これからもっともっとマザーと親しみを深めながら、音楽やボランティアをさせていただきたい」と語った。

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マザー・テレサの愛と思いを詩に託して歌うこいずみゆりさん

また、登壇前に上映された「マザー・テレサの遺言」(1996)について感想を話した。同作品は、マザーが亡くなる前年にドイツで制作されたもので、マザーへのインタビューが収録されている。こいずみさんにとって印象深かったのはマザーの声と表情で、また、インタビュアーとマザーとのやりとりがまるでピンポンのようであり、マザーの答えはシンプルでありながら確信に満ちていることに感銘を受けたと話した。

「最後にインタビュアーが『皆さんへの遺言は?』と聞くと、マザーが『お互いに愛しあいなさい』とおっしゃって、続けて『美しい死』とマザーがにっこりと2回ほどおっしゃったことが心に響きました」と語った。その上で、「マザーは、単なる人助けとか、社会奉仕活動ではなくて、宗教は違っても、神様の子どもとして愛されて天国に運ばれていくこと、そのシンプルな愛がマザーの心に響いていたのだととても感動しました」と話した。

続けてこいずみさんは、「マザーと出会った人は誰でも、『私こそがマザーに一番愛されている』という印象を持たれたというふうに教えていただきました。きっとマザーは、出会う人全てに、『あなたは世界で一番大切な人なんだ』という気持ちを込めて、眼差しを向けていたのではないかと思います」と話し、「そういうマザーの愛に満ちた心、全ての活動の根っこにあるマザーの思いを自分なりに味わって生まれた」という歌、「世界で一番大切なあなたへ」を披露した。

続いて、2年前の春にイスラエルに巡礼に行ったときに作ったという「野に咲く花」を歌った。この曲は、7月にリリースしたアルバムの中に収録されている。曲が始まる前にこいずみさんは、「マザーのメッセージをよく読むと、『To do(何かをする)』よりも『To be(どういう気持ちでそれに向かうか)』を大切していることが分かります。どんな小さなことでも愛をどれだけ込めているかということを評価しています」と語った。

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映画「マザー・テレサの遺言」(1996年、監督:マーセル・バウアー)の一場面

アルバムのブックレットでは「野に咲く花」のページに、マザーの言葉「たとえ、誰の役に立たなかったとしても、野に咲く神の花として生きるだけで私は幸せです」が載せられている。「あれだけの多くの活動を、さまざまな困難や誤解を乗り越えて行ってきたマザーですが、その心は、神様に向かって嬉々として咲く花のようであったのではないかと思います」と話した。

こいずみさんは、「イスラエルの乾燥した砂漠地帯にポツンポツンと咲く小さな花は、巡礼者がそこに行かなければ誰にも見てもらえない花です。それでもうれしそうに、乾いた土地で空を見上げて咲く姿は、まるでマザーのようでした。それを見て、私もぜひ野に咲く花をお手本に生きていきたいなと思いました」と歌に込めたマザーへの思いを語った。

こいずみさんのやさしい歌声の余韻にひたりながら、この日のトークイベントは終了した。

参加した60代の女性は、「こいずみさんの歌を聞き、あらためてマザーの力と愛を感じ、自分が救われた気がする。マザーの話が聞ける『マザー・テレサの遺言』は今回の映画祭の中で一番好きな作品で、見ることができて本当によかった」と感想を語った。

列聖記念「マザー・テレサ映画祭」は30日(金)まで。詳細は、東風(とうふう)(電話:03・5919・1542、ファックス:03・5919・1543、メール:info@tongpoo-films.jp、担当:石川)まで。

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