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ビュン牧師・教団側が声明、2審判決は「不当」 元男性信者も不服で双方上告

2015年9月8日23時45分 印刷
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宗教法人「小牧者訓練会」(国際福音キリスト教会)の卞在昌(ビュン・ジェーチャン)牧師と同教団に対して、セクハラやパワハラなどで元信者の女性4人と男性1人が訴え、また逆に卞牧師・教団側が元信者側を名誉毀損で訴えていた民事訴訟で、東京高裁が1審判決を支持し、控訴を棄却したことを受けて、同教団の牧師一同が8月28日、声明を発表した。声明では2審判決を「不当な判決」と批判し、「真相と真実が明らかにされるまで、全力で努力する所存」として、最高裁に上告したことを明らかにした。また、パワハラ被害を訴えていた元信者の男性1人も、訴えが棄却されたことを不服として、上告した。

同教団は声明で、今回の判決は客観的な証拠や合理的な検証によるものではないとし、「一般的に考えれば、という固定観念」と「歪曲された印象による偏った推測」で、1審の判決の問題点が改善されていないと批判している。「潔白を証明できる客観的かつ揺るがない証拠」を集めて高裁に提出したが、その資料の証拠能力が真剣に検証されないまま、理由の説明もなく「採用することができない」と判断されたとしている。また、「被控訴人は日本人女性で、控訴人は韓国人男性という『人種差別的な偏見』も影響している」と感じるとしている。

教団側は牧師一同による声明のほか、この判決の不当性について説明する文章と、弁護士らによる声明も発表。不当性を説明する文章では、「一般的には、セクハラ行為は密室で行われるゆえ客観的な証拠に乏しく、被害者たる女性が恥ずかしさを殺して被害を訴えていること自体で、その信用性を認めようとする傾向」があると論じ、元信者側は「控訴人ビュンの絶対的権威の下でセクハラ行為を拒み得なかったという巧みな論理を用いている」と主張している。その上で、セクハラを行える密室という環境自体があり得なかったこと、同教団が正当な教理を教えていたことは既に裁判の中で結論付けられているとし、「徹底的な捜査と検証がなされた上での(卞牧師が勝訴し無罪が確定した)刑事判決をまったく無視」した判決だとして、上告に至った理由を述べている。

一方、元信者側を支援している「モルデカイの会」は、2審判決が出た7月29日当日に声明を発表。1審よりもさらに踏み込んだ形で卞牧師によるセクハラ行為の悪質性が指摘されたとして、判決を高く評価した。また1審に続き、卞牧師と同教団による「特異な権威主義的教会運営」が事件発生のメカニズムとして認められ、それを許した同教団の風土を明確に弾劾したとして評価。「何よりも、今回の判決において、ビュンの不法行為(セクハラ行為)が改めて認められたことにより、第1審原告らの人権が守られたことを、私たちは率直に喜んでいます」と述べている。

さらに、卞牧師・教団側による名誉毀損の訴えが棄却された判決については、「妥当なもの」とコメント。「(2審判決を)真摯(しんし)に受け止め、自らの非を認めてすみやかに謝罪し、贖罪(しょくざい)責任を果たしていただきたい。そのことこそが、セクハラ被害を受けて長い間苦しんで来た被害者やご家族の方々の心の癒(いや)しと権利の回復につながる」としている。

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