オバマ米大統領、国家朝餐祈祷会に出席 宗教を悪用する勢力に抵抗する3つの原則語る

2015年2月8日23時37分 翻訳者 : 木下優紀 印刷
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ワシントンDCにあるホテル「ワシントン・ヒルトン」で行われた米国家朝餐祈祷会でスピーチするバラク・オバマ米大統領=5日(写真:ホワイトハウス / ピート・スーザ)
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バラク・オバマ米大統領は5日、米国家朝餐祈祷会に出席し、信仰ある人が、イスラム国(IS)のように信仰をねじ曲げ悪を行う者に立ち向かうのには3つの原則があると語った。

オバマ大統領はこの席で、全ての信仰から哀れみと愛が溢れ出すが、全ての信仰は悪の目的のためにねじ曲げられた歴史を持つと述べた。

信仰は毎日世界中で良いことをするよう、人々にヒントを与える。オバマ大統領は以前エボラ出血熱に罹患し、そして生還したキリスト教支援団体「サマリタンズパース」のケント・ブラントリー医師を指名する際、そのように語った。ブラントリー医師は開会の祈りをし、大統領の左隣に座っていた。

信仰は悪いことのためにも誤用される。「私たちは、信仰が正しいことをする動機となることを見てきています。しかし信仰がねじ曲げられ、曲解され、分裂をもたらすくさびのように、そしてさらに悪いことには武器のように使われることも見ています」とオバマ大統領は語った。

最近の中東やパリでの暴力事件に言及し、オバマ大統領はテロリストが「イスラム教のために闘っていると告白しているものの、事実としては裏切っている」と語った。

「信仰者として、私たちはどうこれらの現実を一致させればいいのでしょうか」と問い掛け、「私たちが持つ全ての信仰から溢れ出る完全な善、力、不屈の精神、哀れみと愛は、自身の残忍な結末のために宗教を乗っ取ろうとするものと並んで、その働きができるのでしょうか。人類の歴史の全体を通して、われわれ人類はこれらの問題を解決するために取り組んできています」

宗教の名を借りて暴力を振るうことはイスラム教に限ったことではないとオバマ大統領は指摘し、十字軍、宗教裁判(カトリックの異端審判)、奴隷制、黒人への差別を引き合いに出した。そして、これらのものは全てキリスト教徒であると告白した人々によって擁護されてきたものだと述べた。

オバマ米大統領、国家朝餐祈祷会に出席 宗教を悪用する勢力に抵抗する3つの原則語る
米国家朝餐祈祷会の閉会祈祷を祈るアンドリュー・ヤング元アトランタ市長に合わせて祈るバラク・オバマ米大統領(左から3人目)とミシェル大統領夫人(同2人目)(写真:ホワイトハウス)

罪こそが、宗教が悪のために誤用される理由だとオバマ大統領は言い、「これは、一つのグループ、一つの宗教に特異的なことではありません。これは私たちの中にある傾向、すなわち罪の傾向によるもので、それが私たちの信仰を悪用し、ねじ曲げるのです」と語った。

そして、宗教を悪のために使う人々に対抗するために必要な3つの原則があると述べた。

1. 謙遜

「信仰の始まりは何かしらの疑いです」とオバマ大統領は語った。

「自分が完全だと思わないこと、自分は正しいと思い込み過ぎないこと、また神は私たちにのみ話しているだけで、他の人には話していないとは考えないこと。・・・そして、自分たちだけが真理に到達していると思い込まないようにすること。

私たちがするべきことは、私たちが真理だと思う見解に、神が応えてくださるよう願うことではありません。私たちがするべきことは、神に、神の言葉に、そして神の命令に真実であることです。私たちは、自分たちが混乱していて、いつも自分が何をしているか分かっているとは限らないこと、そして神の前によろめいていて罪を犯しやすいことをへりくだって認めるべきです。そして認めるプロセスの中で、謙遜を身に付けるべきです」

そして謙遜を身に付ければ、「神の名を、狂信、妄信を持って誤用する」人に立ち向かえるはずだと述べた。また、謙遜の重要性を理解していることの表れとして、米国の建立者たちが信教の自由を守ったと説明した。

「家庭でも、また世界中においても、基本的人権としての自由権、つまり信教の自由、自分の選んだ信仰を実践する自由、信仰を選択し変更する自由、あるいは何の信仰をも持たない自由があります。そして、迫害や恐怖にさらされることなくそれを行う自由があります」とオバマ大統領は語った。

2. 政教分離

米国がいまだ非常に宗教的な国家である理由の一つとして、政府がどの宗教に対しても特別視していないことを、オバマ大統領は合衆国憲法修正第1条の国教条項を引き合いに出して説明した。

「私たちの政府は宗教を後援しませんし、誰にも特定の信仰を実践するよう圧力をかけたりしません。そしてその結果は、さまざまな背景を持つ人々が、自由に誇りを持って、恐怖におびえたり強制されたりすることなく礼拝できる文化に表れています。信教の自由は、米国内で私たちが油断することなく守り切るものです」

オバマ大統領はまた、昨年の朝餐祈祷会で、当時北朝鮮で拘束されていたケネス・ペさんとイランで拘束されていたサイード・アベディニさんのために祈ったことに触れた。2人とも信仰のために拘束されていたが、ペさんが現在は解放されて帰国していることにオバマ大統領が言及したとき、会場からは拍手が沸き起こった。

アベディニさんはいまだイランで拘束されている。オバマ大統領は、最近アイダホ州に住むアベディニさんの妻子と会ったと述べ、その中で大統領は、「アベディニさんを解放させるために、全てのことをしていると伝えた」と語った。

そしてその面会のあと、大統領はアベディニさんから、家族を訪問したことと「拘束中に連帯の意を持ってくれたこと」への感謝の手紙を受け取ったと語った。

3. 黄金律

オバマ大統領はまた、「信仰を持つ全ての人、また信仰について模索している人々を束ねていると見受けられる一つの法則があります」と指摘した。「それは黄金律です。私たちは、自分がそうしてほしいように他の人にも振る舞うべきです」

黄金律は、ユダヤ・キリスト教系の信仰だけで見られるものではない。オバマ大統領はイスラム教の聖典コーランを引用して、「自分が自分のために望むことを、兄弟のためにも望むことができるようになるまでは、本当に信じているとは言えない」という箇所を紹介した。

また、ブラントリー医師、ローマ教皇フランシスコ、ゲストとして出席したチベット仏教の指導者ダライ・ラマ14世を指し、黄金律の生ける手本として紹介した。

「私たち自身の姿をお互いの中に見ること、兄弟姉妹の後見者となること、互いに信仰を保ち合うこと、恐らくこれは、私たちにとって最も大きい挑戦となるでしょう」とオバマ大統領は語った。

そしてオバマ大統領は、一つ目のポイントである謙遜についてもう一度くり返し、旧約聖書のミカ書6章8節を引用して話をまとめた。

「もし私たちが十分謙遜であり、機会にあたってひざまずくなら、私たちは自分たちが決して神の目的の全てを知ることができないことを理解するでしょう。私たちは、神の驚くべき恵みの深さを見抜くことは決してできません。私たちは、暗く色づいたメガネを通して神の大きな愛の広がりの一端を知るのです。

それでも、私たちに限界があってさえも、必要なことに留意し、正義を行い、親切であることを愛し、神とともにへりくだって歩むことはできるのです」

※この記事はクリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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